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きょうは、
八王子市にある中田遺跡の見学会に行ってきました。

朝から雨が降っていたのですが、お昼ごろには何とかやんでくれました。

平日開催ということもあってか、見学会の参加者はさほど多くはありませんでした。
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◆↑古墳時代の竪穴住居跡(発掘中)


中田遺跡は、東京都八王子市中野山王に所在します。
八王子盆地をつらぬくように流れる、多摩川の支流浅川。その浅川にそそぎこむ川口川という小さな川に面した微高地上に遺跡は立地してます。

これまでの発掘調査によって、縄文時代、弥生時代、古墳時代、奈良・平安時代の竪穴住居跡が多数みつかっています。
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◆↑左手前の方は、トータルステーションという機械を使って、竪穴住居跡などの発見された遺構を測量し、その正確な形状や位置をデジタル情報で記録しているところです。


この発掘調査は、昭和40年代に建てられた都営団地の建て替え計画に伴う調査で、調査面積は9150㎡。

中田遺跡の調査は、その昭和40年代に建てられた団地計画の際に、地元の高校主体で行われたのが最初です。

その後、八王子市教育委員会によって1966年から1967年に大規模な発掘調査が行われました。
この時の調査では、70軒を超える古墳時代の竪穴住居跡などが発見され、微高地上に展開する古代の集落の様相が明らかになった初めての例として、当時は非常に注目を集めました。

1982年に発掘調査され、火山灰にパックされた古墳時代の集落跡がみつかった群馬県の黒井峯遺跡が「日本のポンペイ」と呼ばれて注目されるまで、中田遺跡は東日本における古墳時代集落の代表的存在として、様々な研究の対象とされてきました。

今回の発掘調査は、中田遺跡の第5次調査にあたります。

2007年に行われた第4次調査は、今回と同じく団地建て替えにともなう調査でしたが、このときは縄文時代の竪穴住居跡が多く見つかっています。

今回の調査では、縄文時代・古墳時代・奈良平安時代の竪穴住居跡もたくさんみつかっていますが、中世の掘立柱建物跡や竪穴遺構などが発見されているのが特徴です。
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◆↑こちらは出土遺物の見学コーナーの様子。


発掘調査で出土した須恵器や土師器など、古墳時代や奈良平安時代の土器のほか、中世の大溝から出土した馬の歯も並べられていました。

八王子市内では、南に5kmほどの所にある館町の八王子市No.515遺跡で、同じく大溝から馬の歯が出土している例などがあります。
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発掘調査を行いながらの見学会だったので、調査の様子も見学することができました。

この日は、中田遺跡の最初の調査を高校生とともに行った椚國男先生もいらっしゃっていて、少しですがお話をすることができました。もうすぐ85歳になられるそうですが、とてもお元気でいらっしゃいました。

遠く、調査区の向こうに見える木々は、復元された竪穴住居がある中田遺跡公園の林です。


【参考文献】
東京都埋蔵文化財センター 2011 「八王子市中田遺跡見学会資料」

椚國男 1995 『高校生の発掘 -川口川下流域遺跡群25年間の調査-』 揺籃社
八王子市中田遺跡調査会 1966~1968 『八王子市中田遺跡 資料編』Ⅰ~Ⅲ
東京都埋蔵文化財センター 2009 『八王子市中田遺跡』(東京都埋蔵文化財センター調査報告第231集)