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8月10日(土)、

石巻市で行われた中沢遺跡の見学会に行ってきました。
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中沢遺跡は、石巻市給分浜字清水地内にある遺跡です。

現地へは石巻駅前からバスで約1時間。
いくつもの浜や岬を縫うようにのびる道路を行くのですが、途中の浜はどれも津波の被害を受けたためか、荒涼とした光景が広がっています。
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この発掘調査は防災集団移転促進事業にともなうもので、遺跡の所在する標高約27mの丘陵上、約2万㎡が調査対象地となっており、昨年度から発掘調査が行われています。

平成25年度は約1万㎡の調査が実施されており、今回の現地説明会ではその成果が公開されました。

上の写真、背後の丘が調査対象地です。
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こちらは、丘の東側斜面で調査された遺物包含層の地点。

包含層は厚さが最大で1.7mあり、上層・中層・下層の3層に大別されています。
上層は奈良・平安時代、
中層は縄文時代前期中葉、
下層は縄文時代前期初頭に形成されたと考えられています。

多くの土器や石器などが出土してます。

中層からは、約6000年前に降下した十和田-中掫火山灰(To-Cu)が検出されています。
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こちらは、丘の上で発見された大型の掘立柱建物跡。

最大で長さ23m、幅6mあり、何度か建て替えられたとみられています。

縄文時代前期後半のものと考えられています。
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上記の建物跡の南側でみつかった掘立柱建物跡。
こちらも大型のものです。

今回の調査では、縄文時代の掘立柱建物跡が10棟、竪穴住居跡5棟などがみつかりました。

丘陵上に大型や小型の掘立柱建物や竪穴住居が弧状に並んでいた様子が明らかとなっています。
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丘の上で発見された縄文時代前期の集落跡。

「昔の人は知っていたんだなあ」
という参加者の方の声が印象的でした。

調査には被災し仮設住居で暮らす方も参加しているそうです。
(調査地のすぐそばに仮設住居があります)

自分たちの手で明らかにする、過去の人々の暮らし。

調査がスムーズに実施され、被災者の方々の新しい生活が少しでも早く始まることを願います。


【参考文献】
石巻市教育委員会 2013 「石巻市中沢遺跡 平成25年度発掘調査現地説明会資料」