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いま、地底の森ミュージアム(仙台市富沢遺跡保存館)では、
特別企画展『ひらけ!旧石器人の道具箱 -東北の旧石器-』
が開催されています。

きょうは、その関連イベントである、
「旧石器人の石器づくりの技を復元!」
に行ってきました。
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講師は、公益財団法人山形県埋蔵文化財センターの大場正善氏。

午前と午後の2回に分けて実施されました。

会場はミュージアム建物脇の広場。
炎天下はさすがにきついので、テントの下で行われました。
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製作の様子。

午前は頁岩を使い石刃の製作、
午後は黒曜石を使って尖頭器の製作が行われました。

石刃の製作では、
打面の調整を非常に丁寧に行ってらっしゃるのが印象的でした。

直接打撃によるシカ角ハンマー・カシの木ハンマー・石のハンマーそれぞれの道具を使った場合、
どのような石刃が生み出されるのかを見事に披露して頂きました。

道具とその使用法、それによって割とられる石刃の特徴については、
今回の企画展の図録に大場さんが分かりやすい論考を書いてらっしゃいます。
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割りとられた石刃。

これはシカ角のハンマーを用いてつくられたものです。
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こちらは側面の様子。

美しい石器は実測がしたくなりますね。
いま目の前でつくられた出来立てホヤホヤのものなんですが。
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こちらは黒曜石を使用した尖頭器の製作の様子。

切れやすい黒曜石、
見てると何だか怖いです。

剥片の降り積もった足元は大変なことに!
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こちらが、「完成」した尖頭器。

本当はまだ7~8割の出来だそうですが、時間が来てしまいました。

ちょっと斜めから撮影した写真ですみません。
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こちらは、黒曜石ではなく下呂石で以前につくられたもの。
完全に完成すると、このような形になるそうです。
すごいですねえ。



今回のイベントは、非常に貴重なものを見させていただきました。

遺物の観察からだけでは、ぜったいに分からないことがあります。

図録の論考での大場さんの言葉、
「失われてしまった過去の技術に迫るには、実験製作をした作品と遺跡から出土した資料に現れた痕跡を、お互いによく見比べ、同じ痕跡になるまで実験と比較を何度も繰り返していきます。」
は非常に重いと思いました。


【参考文献】
大場正善 2013 「石刃をどうやってつくるの? -石刃の割り取る道具と身ぶり・手ぶり-」『ひらけ!旧石器人の道具箱 -東北の旧石器-』(地底の森ミュージアム平成25年度特別企画展図録)