今日は、ドイツ人と一緒に働いている人なら
誰でも経験したことがあるのでは?という話です。
例えば仕事の勤務時間が定時で5時だとします。
日本で働いてる方なら普通、5時まで仕事をして、
その後帰りの支度を始めますよね。
勤務時間は5時までなので、当然です。
ところがドイツ人は、
すでに4時45分、50分ぐらいから帰り支度を始め、
5時に会社を出ようと全力を尽くします。
その帰り支度は、なんなら仕事以上に用意周到です。
下手をしたら、すでに定時の30分ほど
前から同僚などと歓談に入り、
「(自分の)本日の営業時間は終了しました」
モードに入ります。
つまり、日本人とドイツ人では、
基本的に勤務時間の認識に違いがあります。
この妙に時間にきっちりなところは
お昼休みにも反映されることがあります。
私が以前勤めていた会社や今の会社には、
キッチンに電子レンジが置いてあって、
お昼を温めることができます。
ところが中には、お昼休みの時間になったら
すぐにランチを食べれるよう、
お昼休みが始まる数分前にランチを
電子レンジで温め始めるドイツ人の同僚がいます。
お昼休み開始時間=ランチを食べ始める時間
なのです。
という訳で、場合によってはお昼開始前なのに、
「電子レンジ待ち状態」が生じます。
ところで、以前勤めていた会社は、勤務開始が
8時15分からでした。
それなのに、毎日8時半に出勤してくる
ドイツ人女性の同僚がいました。
彼女は車通勤だったのですが、
学校の春休みや夏休み期間は道路が空いていて、
早く(といっても本来の勤務開始時間)に
会社に到着することがあります。
そうすると、その翌日は
きっかり8時半に会社に着くよう
時間調整が入ります。
(ようは家を出る時間を遅らせてくるんです)。
もうここまで来ると、
時間にルーズなんだか几帳面なんだか分かりません。
上司が注意した際には、
「なんでこの会社はフレックスタイム制じゃないんだ」
と逆に責め返し、なぜだか一人だけ
8時半出勤という暗黙の特権を獲得しました。
個人の自由が尊重されるこの国では、
勤務時間の認識も自由なようです。