加賀楓『恋ING』という選択 | カバオの現場探訪記

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実力診断テストで加賀楓が『恋ING』を選んだことについて。

まずは本人の意気込み動画での発言を全文書き起こし。
「7番目でした。前回はパフォーマンスを重視して練習したんですけど、今回は完全に自分の表現の仕方とかっていうのを、今までの自分にないような感じを出せるように練習してるので、今回もベストパフォーマンス賞2連覇できるようにがんばります」(ちっちゃくガッツポーズ)


ちっちゃくガッツポーズかわいい。

で、発表されてから2日くらい、このかえでぃーの選択の意味をずっと考えてたわけです。正確に言うと、この選曲で正々堂々と「ベストパフォーマンス賞2連覇」を宣言することの意味を。

それは、まったく踊らないバラードという点に集約されます。

2年前、かえでぃーは踊りまくって息切れし、大きなミスをして涙に暮れました。その躓きが負の連鎖を生み、昇格ラッシュから漏れることにもつながったように思います。

そして前回はその雪辱を果たすように"Love take it all"を選び、さらに激しいダンスと歌をやりきりました。会場の約1/4に当たる509票を獲得し、2位に200票以上の差をつける圧倒的な結果でベストパフォーマンス賞を勝ち取りました。

今回の決断は、ただ「去年とは違うことをやろう」という軽いものではありません。

2012年12月の加入以来、加賀楓の評価を一貫して支えてきたのはダンスでした。加入から数ヶ月で藤本美貴や℃-uteの帯同に抜擢されたのもダンスがあったからだし、長い手脚から繰り出すキレのある動きはメンバーやヲタの評価も高い。本人もインタビューでは自信があると答えています。

そのダンスを捨てて勝負するわけです。

加賀ヲタにはよく知られていることですが、歌については苦手意識を持っている子です。日記にもはっきり書いていましたし、ここ最近は、たくさん練習しているとか、高音の出し方をつかんだとか、努力を積み重ねる様子が現れていました。

実は、バラードを練習しているという話は、去年の11月のSATOYAMAイベントでもしていました(ヲタ友情報)。研修生発表会でバラードがなかったのでもしやと思ったんですが、半年前からバラードを歌う想定で準備を重ねていたとしたら、相当な気合いです。

そこまでしてこだわったのはなぜか。

翻って、本人は意気込みコメントで「今までの自分にない表現の仕方を」と話しています。デビューという目標を見据えたときに、前回と同じことをしても(たとえ連覇したところで)自分の評価にはつながらない、と考えているということでしょう。

去年のベストパフォーマンスでもデビューにはまだ足りないというなら「歌って踊る」だけでなく「歌う」でも誰よりもやれることを示してやろう、もう誰もがデビューしなければおかしいと考えるくらいの存在になってやろう、そういう強い気持ちの現れです。

そして、数あるバラードの中で『恋ING』を選んだ。過去3回、大好きだけど一度も選ばなかったモーニング娘。の曲を選んだ。今、デビューに向けて開催中のオーディションはたった一つです。そういう意味も、この選曲には込められていると感じます。

はっきり言って、普通の子には勝ち目の薄いギャンブルだと思います。

実力診断テストの勝敗だけを考えるのであれば、これまでの路線で歌とダンスを両立して難易度を高めたり(去年のかえでぃーの影響か、今年はそういう選曲がトレンドです)、方向転換にしてももっと穏やかなやり方があったでしょう。

バラードでは2年前のチャンピオン段原瑠々がいます。同系統でのぶつかり合いは避けるべき道です(結果的にはぶつかりませんでしたが)。オーディションで、生タマゴで、帯同でずっと切磋琢磨してきたライバルの実力は十分にわかっているはずなのに。

でも、考え得る中で最も厳しい茨の道を彼女はあえて選んだ。

自分は加賀楓に惚れ込んでいるので、不安を山ほど抱えつつも、きっとやってくれると信じています。というか、かえでぃーの方がずっと不安でプレッシャーも感じているのに、支えるヲタが信じなくてどうするのかと。


答えは5月5日に出ます。


加賀楓の未来に幸あれ。