126.
八木と蘭子は結ばれる!?
(『あんぱん』)
黒井ドラゴン
100回の『あんぱん』を見ていて、「八木と蘭子(のぶの妹)は、やがて結ばれるのではないか」と感じた。
家計を助け、柳井に好きな漫画を描くことに集中させるため、のぶは八木の雑貨店(九州コットン)で働いている。
ある日、蘭子が八木の雑貨店で仕事中ののぶを訪ねてきた。
蘭子:(八木に)いつも姉がお世話になっています。
八木:(いつもの調子でぶっきらぼうに)別に、世話なんか、していないよ。
蘭子:(のぶに)嵩さん、相変わらず漫画の仕事がないがやろ?
八木:あいつの書く言葉は、俺には全部詩に聞こえるけどな。
蘭子:そんな風にお感じになるあなたも詩人ですね。
八木:ただの雑貨屋のおやじだよ。
蘭子は、「この人、ただ者じゃない」という目で、八木を見つめていた。
のぶ:(八木に)妹は、会社勤めをしながら雑誌に映画の記事を書いているんです。
八木:(蘭子に)独立は考えないのか?
蘭子:会社は辞めたいと考えることもありますけど。うち、学歴がないので、タイプを打つのが速くても、見下す人もおるき・・・。
八木:「逆境が人に及ぼすものこそ輝かしい(シェイクスピアの言葉)」。だから今の君があるんじゃないのか?
蘭子:(八木の言葉に心を打たれる。そして、八木に人間的な魅力を感じ始めた表情をした・・・)
八木は家族を失ったようであり、蘭子もかつてのフィアンセ・原豪を戦争で亡くしている。お互いに似た境遇で、またともに文学的・文化的な教養も高い。蘭子は、八木に人間的な魅力を感じ、「異性」として意識し始めたのではないか。
また、八木も、やがては蘭子に異性として意識し始めるように感じた。