王子から出ていた
須賀線の終着地は
どこだった?
(鉄道史めぐり9)
黒井ドラゴン
1.須賀駅はどこにあったのか?
昔、「須賀線(すかせん)」(王子~須賀間)という工場への専用線があった。国鉄最小の電気機関車・EB10形が貨物列車を引いていた線である。
だが、今まで読んできたEB10形や須賀線に関する記事には、「須賀駅は、今のどこにあったのか?」が書かれていなかった。
そのため、筆者も須賀駅が今のどこにあったのか、わからなかったのである。
しかし、つい先日、『「ミニロコ」が走った専用線』(小野田滋『鉄道ファン』2025年7月号)という記事を読んで、須賀駅があった場所が判明した。
須賀駅があった場所は、現在の「豊島5丁目団地」の地だった。昔、ここに日産化学工業王子工場があった。須賀駅は、この工場にあったのだった。
2.現在は府中に保存のEB10形
EB10形が引く貨物列車は、王子駅(貨物ヤード)と須賀にあった日産化学工業王子工場、沿線にあった工場の貨物を運んでいたのである。
EB10形が引く貨物列車の発着地は、王子駅よりやや北側、今の「北とぴあ」・新幹線用地あたりにあった小さな貨物ヤードで、王子~須賀間の距離は約2.3km、所要時間は8分~10分だったという。
須賀線は、1927年(昭和2年)に開通し、日産化学工業王子工場や沿線の工場が環境問題ですべて他所へ移転したことによって、1971年(昭和46年)に須賀線は廃止になった。
そして、役目を終えたEB10は、1972年(昭和47年)に廃車になった。
EB101号機は、現在府中市交通遊園に保存されて、「第二の人生」を送っている。
参考文献:
①『「ミニロコ」が走った専用線』
(小野田滋『鉄道ファン』2025年7月号)
②『鉄道の歴史を感じて街歩き
府中市郷土の森公園 EB10形』
(池口英司『鉄道ファン』2022年4月号)
2026.5.18