あたし達は家に着いて初めて沢山話した…お互いがお互い愛されてないと想った事や、2人は生活以上の事を求め過ぎて夫婦、と言うより恋人を演じ来てしまった事…でもお互い憎しみとかはなかった…彼が好きな人が出来、あたしはいつの間にか貧しい生活だった頃から変わらずキャバや風俗で働いて来たけれど彼はいつの間にかあたしを追い越してしまった…その温度差があたし達を引き離したのだと想った。彼の為、と想いしてきた事もあたし達には大きな温度差になりブランドとして生活するしかなかった…お互い慰謝料などは望まず彼にはフェラーリーがあったからあたしの抱えて居た借金とあたしとちび達が住む家と生活費を与えてくれた。ただひとつもめたのはジョー君だけ欲しい、と言われたからあたしはこの子達家族は引き離せないと突っぱねて4人引き取った。とりあえず家の名義は彼にして、時間がたった頃あたしへ移す、と言う事で家具やいろんなものを買い揃えてもらい、ただあたしが病気を抱えて居たから保険を抜けるのはまだ難しかった為事実上の離婚でも籍だけは残してもらい新しい町へとあたしは住み始めた…もちろん年下の彼と一緒に…でもそれは言えなかったからあたしは黙って家を出た…
その日の帰り道車の中で彼と話した…もう終わりだね、と。そうしたら彼はそうだね、と話した。あたしは長く彼と居たけれど結婚という文字にあたし達は短かった…親父がなくなったその日に彼から言われた言葉であたしは受け止める事も否定する事もできなかった…なんて情けなく無惨な日だったかあたしには理解するには時間がかかった…人を愛すること、平凡に生きること、やりたかった事がやれなかった事…いろんな事をあたしは考え彼とは笑顔で別れたいと想った…彼には大切な命がやどっていたから…
何だか親父に見せたかった桜が満開の中親父は桜並木の中親父は進んでいった…満開で風で本当に桜吹雪の中火葬場へ向かった…あたしは何も出来ずただただ現実がみえなかった…変な話風俗の職場には報告していたしあたしは自分の無力さを感じた…親父が棺桶に入りあたしはずっと側に居た。じぁあ…と言う葬儀社を無視してあたしはずっと側に居た…涙が止まらず側に居たら姪があたしの泣きじゃくる姿にびっくりしたのか泣きだしあたしは誰かに引きづられる様にその側から離された…あたしは何が出来たのだろうと…