松田博公(ひろきみ)さんは、衰退しつつある鍼灸の世界を盛り上げてくれた功労者の一人。
鍼灸師の立場から「日本の鍼灸師は、からだには病を癒す自然治癒力が宿り、鍼灸はそれを支援する医療だと語り継いできた。風邪を引いた患者さんに『熱が出てよかったですね。熱が風邪を治します。下痢も治します』と症状は治癒反応であることを伝えてきた」との伝統的な思想に回帰すべきと訴えた。
確かに、思想としてはそうなのだろうが、事実としてどうなのか?
もちろん、全ての医学は「人が生まれながらに自分の身体を治す力を持っている」ことが大前提。
最近わかってきたことは、「人は生まれながらに自分の身体を治す力を持っている」のだが「自分の身体を治す最適な方法は生まれながらに持っていない」ということ。
なので、感染症の種類によっては自分の治す力が暴走して、自分の身体を攻撃して後遺症または死に至るケースがある。
ワクチン接種は、弱い感染を意図的に起こすことで適切に免疫が働いてもらう目的で行うもので、免疫力を高める具体的な方法といえる。
感染率が世界一だとしても、今のところ死亡者や重傷者を減らしたデータの方が多いとみている。
鍼灸が新型コロナ感染症の患者に対しての有効性を示すデータは私は持っていないので、奇特な希望者が来なければこちらから鍼灸治療を勧めたりはしない。
日ごろから鍼灸・整体などの施術を定期的に受けることは、総合的には推奨している。
あと、私自身はワクチン推奨派ではあるが接種の強制は反対だし、同調圧力があったとしても日本人は打ち過ぎだと思っている。
危険性を完全排除できない以上は、何割か打たない人がいた方が健全な社会である。