オカルト2.0: 西洋エゾテリスム史と霊性の民主化 (叢書パルマコン・ミクロス07) | らくちん道への道

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秘教の系譜が照らし出す、現代の不安と希望

中沢新一氏推薦「この国で長いことタブー語のような扱いを受けていたオカルトという言葉に本格的な解明の光を当て、文化としての正当な位置付けを回復しようとした勇気ある書物!」

メスメルとパラケルスス、エリファス・レヴィとルネ・ゲノンとユリウス・エヴォラ、「ヘルメス文書」とキリスト教、神智学とエニアグラム、エサレン研究所とシュタイナー……。
パリ在住の文明史家がエソテリスムの歴史をたどり、欧米のオカルティズム最新事情を考察を交えて、レポートする。

 

帯の「中沢新一氏推薦!」とあり読んでみた。

 

以下、適当な感想。

 

アカデミックな内容でヨーロッパの歴史とかは勉強になる。

 

メスメルが出てくるのは、磁気療法から催眠と手当療法の系譜など、現代に繋がるオカルト治療の中興の祖みたいな存在だからかな。

 

この時代は科学とオカルトの境界線はなかった。

 

詐欺に使われることが多いオカルトだが、倫理を欠いた科学も詐欺に使われるので注意。

 

芸術分野に関していえば、確かにオカルトの創造力は社会に貢献できる。

 

スピリチュアルの台頭で、本来秘することで発揮するオカルトの力は弱くなった。

 

21世紀になってもオカルトに傾倒する人がいるのは、既存の宗教が現代人の悩みに対応出来なくなって来ていることがあると思う。

 

既存の宗教を超え科学と融合した新時代のオカルトを見てみたいが、私が生きている間には来ないだろう。