月刊 秘伝 2024年 02月号(BABジャパン) | らくちん道への道

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福岡市中央区今泉で整体・鍼灸院をやっている人の雑感ブログ。

 

 

特集

武の核心にして究極のコツ!
「気」と「勁」
創る・使う・感じる!!

◎序章 「気」と「勁」の基礎知識
◎第一章 「気」と「勁」の体験講習会
堀仁彦(太極会)×菊野克紀(誰ツヨDOJOy)
◎第二章 「気」と「勁」を養う太極養生五防功
日本武術太極拳連盟
◎第三章 「気」を疾らせる実戦の拳
岩間統正(太気至誠拳法)
◎第四章 丹田功で養成される爆発の「勁」
江口 博(戴氏心意拳)
◎コラム 「気」の解明で進化する武道
矢山利彦(矢山式気功)

 

今月号の「秘伝」は「気」「勁」

 

どちらも武術のロマン。

 

気に関しては、私は10代でやっていた仙道で割と早くから感覚は掴んでいた。

 

最初は下丹田で発生させた熱を動かすところから。

 

その頃は電化製品が直ぐに壊れるとか良いことはあまりなかったし、物凄く身体が健康になったということはなかったと思う。

 

特集に出てくる太氣拳の立禅も実際に習う前から何となくやっていた。

 

その頃は、所謂「自発動」がよく出た。

 

外から見たら気持ち悪い動きだが、全身の詰まりが取れてスッキリする。

 

30半ばで躾道会の小林直樹先生に弟子入りすることができ、最初は住んでいた岐阜から東京まで定期的に習いに行った。

 

立禅や這などの太氣拳の練習は、実際に習ってみると思った以上に地味であったが、不器用な自分には合っていた。

 

本物を習った後は「自発動」はあまり出なくなったので、あれは身体のバランスが崩れている時に内面から補正する作用だと認識した。

 

その後は野口整体やカイロプラクティック哲学を学んだが、人間が元々持つ生命力を賦活する方法論の一つだと思っている。

 

その後に治療家として学び続けている訳だが、サルからの進化過程で二足歩行の機能が未熟な人間は、後天的に意識して姿勢や動きを身に付ける必要があることもわかった。

 

気功の効果に関しては、先に述べた「人間が元々持つ生命力を賦活する」ことと「二足歩行として機能的な姿勢と動き」の基本は得られると思う。

 

当時の道場の「アルトー館」は古いバレエスタジオで、主催の及川廣信先生は自らの癌を気功の「六字訣」で治したと聞いていた。

 

バレエと武術をやっていた同門の山下浩人さんも「六字訣」を熱心に取り組んでいた一人。

 

彼は身長180cm体重55㎏であったが、当時80㎏あった私を軽々と肩車して何度もフルスクワットしたのは驚きであった。

 

注意点としては、及川先生の例もあるので健康効果はあると認めるものの、気功の長年の修行者でも健康そうに見えない人や早死した人もかなり見ているので、あまり期待し過ぎは良くないという結論。

 

勁に関しては色々解釈があるものの、私個人は「対人における効果的な力の出し方」は全部「勁」で良いんじゃないかと思っている。

 

伝統的な武術の人体を破壊する方法論については、人体の急所を知るために中国まで解剖実習に行って細かく確認した私からすると納得することが多かった。

 

鍼灸の虚実は武術にも使える。