Guilty rabbit‘story -4ページ目

Guilty rabbit‘story

兎の書く物語です(´・ω・`)
自己満でやってます。

そしてその白黒薔薇聖堂騎士団に今日、入団する一人の若い少年が現れたのであった。


その容姿は不自然なくらい整っており銀色の髪と澄んだアイスブルーの瞳が印象的で若干あどけなさを残す華奢な少年だ。


ワインレッドのずっしりとした重みのあるじゅうたんの上をゆっくり歩みを進める姿は凛としていてどこか切なげである。

一直線に伸びたワインレッドのじゅうたんの先には白薔薇部隊、隊長獅姫が。

獅姫の横に並ぶのは他、隊員のメンバー3人だけでありとても緊迫した空気がそこには流れていた。


入団と共に実名は隠し、与えられた偽名を名乗ることが騎士団の決まりであり偽名を命名されることこそが入団の儀式である。そして少年は獅姫を前にする。


「ようこそ、白黒聖堂騎士団へ。これより誇り高き騎士団の一員としてお前を迎えることを許可する。おめでとう。」

獅姫が優しく少年に微笑む。

少年は無言で目を閉じ軽く頭を下げた。

「これよりお前に隊員名及び偽名を命名する。お前の名は【雛咲(ひなさき)】だ。過去の名前の所有権は黒薔薇部隊、隊長翡翠が握っている。これから先、翡翠の許可なく実名を名乗ることは禁ずる。また、翡翠の命令は絶対だ。これを誓うか?」

「ありがたきお名前、大切に致します。白薔薇隊員として極限を尽くすことを誓います。」

雛咲と命名された少年は胸に手を当て、落ち着いた声で答えた。

4人から盛大な拍手が送られた後その場の空気は一気に解け、緊張感から開放された。