霞露ヶ岳(かろがたけ)514m 岩手県山田町 東北百名山

 

 

今度の土曜日(4月6日)は天気良し、黄砂なし、波普通、という予想なので岩手県三陸にある霞露ヶ岳(かろがたけ)登山を決行した。3月と同様、金曜日の仕事が終わって直ぐに高速に乗り向かうはこれまた3月同様、中尊寺PA。着いたのは夜9時前。ここで車中泊した。

霞露ヶ岳とは何とも美しい名前であろう。山の名前には同じようにいい名前の山がある。例えば「雨飾山(あまかざりやま)」や「雲取山(くもとりやま)」などロマンチックだ。先日登った「姫神山」なども興味深い。
当日、朝は4時に目が覚める。バナナを食べて5時前にPA出発。登山口駐車場に向かう途中、ガタゴト山道 を行く。「大丈夫か?」と不安になりながらも何とか進んだ。(帰りは少し遠回りになるがアスファルト道を使った。断然こちらの道の方がいい)。

登山口になる漉磯(すくいそ)海岸の駐車場には一台もなかった。駐車場の片隅に車を止め準備をしていると一台やってきた。先ほどのガタゴト山道をバックで引き返してきた自動車だった。若めのご夫婦に挨拶をする。

登山口まで進み自撮りをしていたら、駐車場にもう一台車が来たのが見えた。

道は「みちのく潮風トレイル」の一部となっているようでよく整備されている。山の標高は500mくらいだが波の音を聞きながら海抜0mから登るので面白い。風はなくロンT一枚でも汗が流れる。しばらく登ると断崖に太平洋の波が打ちつける場所を見下ろせるビューポイントに着く。断崖の岩に打ちつける波の白と、波打ち際の海の色がターコイズブルーで美しい。この海の色を見たかった。

 

(たぶんこの山が)霞露ヶ岳

 

 

漉磯海岸に到着

 

 

沢を渡った所が登山口

 

 

今回はこのスタイルで

 

 

登山道の途中で振り返る。自分の赤い車が小さく見える。

 

 

登山道

 

 

海岸線がチラチラ見られる

 

 

きれいな海です

 

 

階段になっている場所が多い

 

 

ビュースポットからの風景。この海のターコイズブルーが見たかった。

 

 

まだ芽吹きの時期に来ていないので裸の木々のお陰で、途中途中、海岸線がちらちら見られる。いい時に来た。隣りの半島が見えたりし、福島県では見られない風景に観光気分になる。「観光、観光、カンコー」と呟きつつ楽しくなる。

登山道の所々の海側には手すりがついていて海に落ちる心配もない。やがて海沿いの山とは思えないブナ林が出てくる。波の音は小さくなり甲高い小鳥の声やキツツキが木を叩く音が遠くで聞こえてくる。すっかり春だ。途中ソロの男性2名とスライドする。彼らは反対の参道口ルートから来たようだ。多少アップダウンし山頂近くになると立派な標識が現れる。そこから山頂はすぐだった。

 

安全な道

 

 

赤平という場所のようだ

 

 

とりあえずタッチ

 

 

向こうの半島が見える。いかにもリアス式海岸。

 

 

ブナ林

 

 

向こうの半島の先に灯台発見。

ガイド本には本州最東端の重茂(おもえ)半島の魹ヶ崎(とどがさき)灯台のようだ。

 

 

きれいな標識

 

 

みちのく潮風トレイルのマーク

 

 

山頂まですぐそこ

 

 

山頂には大きな新しい看板のような標識と、その脇に古い標柱も立っていた。標識の裏手からは山田湾がきれいに見える。牡蠣だろうか?養殖いかだが海の中にいくつも見える。

ヤマレコを見ると三角点は山頂から7分ほど離れたところにあるので、とりあえず行ってみることにした。道はいくつかあるのでヤマレコを開きルートミスしないように進むと山頂直下に神社を見つけた。参拝して先に進むと三角点だけがポツンとあった。それにタッチして再び山頂に戻るとソロの男性がいたが、すぐに折り返していった。きっと駐車場で3台目の人だったのだろう。

 

山頂に到着

 

 

立派な標識と記念撮影。猫背が気になる。

 

 

古い標柱も味があっていい

 

 

かわいいマーク

 

 

山田湾が一望

 

 

パノラマ写真

 

 

三角点に向かう途中にあった神社に手を合わせる

 

 

三角点にタッチ

 

 

三角点から見た山頂

 

 

誰もいなくなった山頂で腰を下ろし山田湾を見下ろしながら抹茶オーレと菓子パンを食べる。ちょうど山田湾に漁船が1艘白い尾を引きながら入ってくるところであった。日本海を見るのに最高の山が角田山で、三陸の太平洋を見るのにはこの山が最高だと思った。下山は往路をピストンする。小股で下っていると自分の次に駐車場に入ってきたご夫婦が登ってきた。

 

再び山頂に戻り山田湾を見ながら軽食。漁船が白い尾を引きながら入港してきた。

 

 

カフェオレクリームボックスと抹茶オレ

 

 

漁船がだいぶ進んだ

 

 

登りでは気づかなかった道を見つけたので寄ってみると「御門口」という奇岩のビュースポットであった。帰りにこのポイントに気づいてよかった。

やがて波の音が聞こえてくる。普段の山なら車の音が聞こえてくるのだが、この山では波の音だけが聞こえてくるのも良い。再び断崖の岩に波が打ちつける様子を動画にとって海岸に降りた。波打ち際まで行ってみると観光船のような大きな船が遠くに見えた。

丸い玉砂利の海岸で、夏の海水浴をするには向いていないようだ。

 

登りでは気づかなかったポイント

 

 

見下ろすと奇岩がありました

 

 

再びビューポイント

 

 

スマホでも一枚

 

 

駐車場が見えた

 

 

この立て札の裏には…

 

 

昨年の日付があった。真新しいのですね。

 

 

海岸線

 

 

観光船かな?

 

 

反対方向

 

 

さらさらと流れる沢水は、ここで急に地下に流れているようだ。

 

 

海岸から駐車場を眺める

 

 

ここ山田町の日帰り温泉は13時から開くので、先にランチを取るためタオルを水で濡らし車外で体を拭いて着替える。誰もいないのでフルチンになっても気にならない。帰路はアスファルト道を選んで戻る。

 

霞露ヶ岳

 

 

山田湾

 

 

飲食店に行く途中で「山田湾展望広場」というところがあり、観光客がいたのでUターンして自分も車を止めた。小さな見晴らし台から山田湾が見えるのだが、霞露ヶ岳の上から俯瞰した自分にとっては少し物足りなかった。その展望台近くに白いドアだけのオブジェがあり、ひっきりなしに車が来ては、女性が写真を撮って去ってゆくので、ヤフーで検索すると「すずめの戸締り」というアニメに出てくる扉のようだ。アニメはほとんど見ないがとりあえず自分も写真を撮った。

 

展望してみよう

 

 

展望台

 

 

展望台から見た山田湾

 

 

展望台の近くにあった「すずめの戸締り」のオブジェ。

観光客には山田湾より、この扉の方が人気があった。

 

 

これもアニメのキャラクターか?

 

 

この付近の町は津波でなくなり、新しい街となりマイカーの古いナビではうまくいかず、たまたま見つけたラーメン屋が事前にチェックしていたお店で良かった。お腹を満たし、ようやく13時になり「うみねこ温泉 湯らっくす」という温泉施設に入った。ここは壺湯や立湯などあり遊び感覚で温泉に入れた。

 

うみねこ温泉、湯らっくす

 

 

「道の駅やまだ おいすた」で「瓶ドン」を買って帰宅した。翌日その瓶の中身をご飯の上にのせて即席海鮮丼を頬張ると、口の中にも三陸を感じるのであった。

 

 

それでは最後に断崖に打ちつける波の様子を動画でどうぞ

 

                 -完-