西大巓(1,982m)、西吾妻山(2,035m) 日本百名山

 

5h26m(休憩含む) スピード(登り350m/h 下り-488m/h) 

累積標高差(登り937m、下り-911m)

 

1月の西吾妻山登山は、股下までの新雪ラッセルでスキー場の一番上まで登るのに2時間近くかかってしまい、もうどうしようもなく諦めたが、そのリベンジに連休明けの2月12日に休みを取った。「てんくら」では一日晴れだが風が20mくらい吹くC予想となっていたので、バラクラバやスキー用ゴーグル、予備のグローブもリュックに入れてグランデコスキー場に向かった。

快晴の下、ゴンドラからすでにコース脇を登っている登山者が6人程見えた。雲一つない青空にいやが上にもテンションが上がる。ゴンドラを降りた時、スキー場の係員から「ゴンドラの最終は3時30分となっています」と念を押されたので、12時位になったら折り返そうと考えた。

 

ゴンドラの中から。西大巓(左)と西吾妻山(右)

 


山頂駅に着くとコースの入口で多くの登山者がスノーシューを装着していた。トレースは硬くなっているので自分はツボ足で登った。22分程コース脇を登りリフトのトップに着いた。前回新雪をラッセルしたときは2時間かかったというのに。

 

ゴンドラ山頂駅を降り右手を見ると登山者たちが準備していた。

 

 

ショートカットし、少し森の中を進みます。

 

 

前回はここは股下までの新雪をラッセルをした。今回はツボ足で十分だった。

 

 

安達太良連峰

 

 

リフトのトップ上から山の中に入るのだが、ここでも入口でスノーシューからアイゼンに、アイゼンからスノーシューに履き替えている人が多かったが、自分はここでもツボ足で進んだ。周囲は雪をかぶった木々が太陽の光を浴びている。全く風を感じなくニット帽が暑いくらいだ。

 

リフト上に到着

 

 

振り返ると磐梯山

 


硬くなったトレースが木々の間を縫いながら先へ上へと続いている。傾斜が強くなるにつれ次第に靴が滑るようになったので、アイゼンを履く。もっと早く履けば良かったかなと思いつつ登る。開けた場所に出たので振り返ると磐梯山や猪苗代湖、グランデコスキー場の全体が見える。左手には白い安達太良連峰も見え、その絶景に息を飲む。この風景を見られただけでもうれしかった。西大巓直下は急登になり、さらに強くなった風が横から吹き付けている。バラクラバを被りその上にニット帽さらに耳当てをし、スキー用ゴーグルをし、一番上にアウターのフードを被る。これで頭部の寒さは凌げるがレイン用グローブの中の手が凍えだすので、今回はじめて持参したジョギング用で使っている厚手のグローブに取り換えると幾分しのげるようになった。

 

山に入ります

 

 

この辺りはツボ足で十分だった

 

 

太陽の光が暖かい

 

 

青と白の世界になってきた

 

 

西吾妻が見えた

 

 

西大巓の山頂が見えた

 

 

スマホ写真

 

 

より明るくなってきた

 

 

開けた場所に出た。振り返るとこの絶景!磐梯山と猪苗代湖などなど。

 

 

スマホ写真

 

 

左手には安達太良連峰

 

 

山頂近くなり風が強く吹き付け、更に雪が深くなり、急登にもなってきた。

完全防寒スタイルで登る。

 

 

風の強さに耐え、足元を見て、上へ上へと登ると樹氷が乱立している場所に出て、そこに小さめの山頂標識が立っていた。多くの人が樹氷の風下でスノーシューなどに履き替え、西吾妻に向け鞍部を降りてゆく。「この風の中を行くのか…」と一瞬戸惑いつつ時計に目をやると11時近かった。まだ時間があるのでとりあえずあと1時間、西吾妻方向へ歩き12時になったら引き返そうと考えた。気合を入れなおし自分もスノーシューに履き替え、さて進もうと思ったら、あれ?カメラが見当たらない。西大巓の山頂標識のところまで戻ってみると雪の上に落ちていた。びっくりしたなーもう。

 

山頂までもう少し

 

 

西大巓の山頂標識

 

 

西大巓山頂から磐梯山を仰ぐ

 

 

西大巓山頂から見た西吾妻。行けるところまで行ってみることにした。

 

 

気を取り直しまずは西吾妻へつづく鞍部へ降りる。すると風はなくなり快適になった。西大巓の山頂で躊躇していたのがバカバカしい。雪にすべて覆われるような樹氷が出てきて高さも2~3mくらいのものが増え始めた。圧巻である。昔昔、山形蔵王にスキーに行って樹氷の中を滑ったことがあるが、それ以来の樹氷に胸が高まる。登り返すうちに風が正面から吹き付けるようになった。

 

西大巓と西吾妻の鞍部は無風だった。

 

 

西大巓を振り返る。

 

 

見事な樹氷

 

 

樹氷越しの磐梯山

 

 

樹氷が並ぶ西吾妻山頂

 

 

スマホ写真。左端は登山者です。

 

 

樹氷のアップ

 

 

青と白だけの風景

 

 

西吾妻山頂の目印の木

 

 

上から降りてきた男性が「山頂は風が強くて寒かった」と話しかけてきた。山頂まであとどれほどか尋ねると「10分もかからない」と言ったので気合が入った。山頂に着くと多くの登山者がいて、雪の中からニョキッと赤い布切れが巻いてあるとんがった木の枝が出ていた。これが山頂の目印のようだ。山頂は爆風で風の音がすごい。

樹氷や雪原の表面の雪をまといながら爆風が体を叩く。

 

 

では、ここで西吾妻山頂の風景を動画でどうぞ。風の音に注意です。

 

              -後編につづく-