当初は竹生島と比叡山のためだけの旅でしたが、この時期の滋賀県ではあちこちでお祭りが行われます。せっかくなのでそれも見よう(「限定」にとても弱いワタクシ)と、坂本では花渡り式(近江紀行2)、そして長浜では曳山まつりも日程に入れました。毎年4月中旬の1週間ほどにわたってさまざまな行事があり、中でも毎年4月15日の子どもだけの歌舞伎が一番の見ものだそう。子供歌舞伎は全国でも数えるほどしかありません。せっかく時期が合うので、日程を延ばして見ることにしました。

 

長浜曳山まつりは、豪華な曳山(山車)で有名です。飾りもタペストリーも見事。

子供歌舞伎の会場となる長浜八幡宮では、山車が勢ぞろいします。この中で、歌舞伎が演じられます。


 

 子ども歌舞伎は初めてでしたが、想像以上に良かったです! 「子供」なんてバカにできない、衣装も化粧も本格的。

 

さすがは江戸時代から続く伝統行事ですね。

演じ手は全員小学生の男の子ですが、素人の子供がこんな見事に演じるとは思っていませんでした。

 

 相当練習したんだろうなあ。上手に、そして必死に演じる様子は、時に感心、時にユーモラスで思わず微笑みがこぼれます。4組演じるのですが、『名物団子嫁献立』という演目(下の2枚)の子たちが特に上手でした。

 

 

 それなりに人出はありましたが、祇園祭の大混雑ほどではありません。各演目とも演じ終えると長浜八幡宮(ゆったり見るなら高台にイスを用意した桟敷席3000~5000円がおすすめ)から町なかの商店街へ移動するので、4月15日に長浜へ行けば、町のどこかで子ども歌舞伎を見ることができます。

お囃子隊を引き連れて、山車が移動していきます。

 

男性たちが行う曳山の移動も、力強くて見ものです。

 

 近江紀行はこれで終わりです。滋賀県は「通過することはあっても下車しない」方が多いのではないでしょうか。でも見るところはとても多いし、宿も取りやすい。しかも混雑というほどではなく、どこもゆったり観光できるので、おすすめの旅先です。