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11月7日、滋賀県草津市で、「共同親権・共同養育について考えてみよう!」という企画が予定されている。登壇者は、しばはし聡子氏(一般社団法人りむすび代表)、嘉田由紀子氏(参議院議員、元滋賀県知事)と、味沢道明氏。しばはし氏は、DV被害者の存在を視野にいれていないと指摘される、「共同養育のススメ」を説くお方であり、嘉田氏はDV被害者を敵視した質疑を参議院法務委員会で繰り返し、今年4月にはDV被害者が入所するシェルターの場所を特定する情報を暴露したお方である。

 

この2名とともに、共同親権・共同養育を推進する企画に登壇する味沢道明氏とはどういう人物なのか。チラシによれば、「日本家族再生センター代表 「DVはなおる」 「続・DVはなおる」 著者 長きに渡りDV支援を実践」とある。

 

日本家族再生?

DVはなおる?

DV支援?

 

その味沢道明氏のブログ「殺したくなるんよねぇ・・・・裁判所で・・」がこちら。

 

 

以下は、このブログを読んだ私の感想と、離婚後共同親権を求める人たちの危険さの指摘したツイートをまとめたものである。

 

  * * *

 

離婚後共同親権を推す理由が怖い。 弁護士は全文読んで欲しい。 そして、離婚後共同親権の危険さを認識して欲しい。 とんでもないって笑いとばすのは簡単だけど、 法制審議会家族法制部会の参考人と、現役の参議院議員が一緒になって企画するんです。 安易な推進が、どういった事態を招くのか・・・

 

味沢道明氏のブログ「殺したくなるんよねぇ・・・・裁判所で・・」 より、

>今まで、離婚を含め係争中のいろんな方の支援を続けてきましたが、かなりの方が裁判所や相手方弁護士に対して、憎悪や不信感を持っています。タンクローリーで突っ込んで家裁を爆発させたいと言ってた方もいるし、関係した裁判所職員やら弁護士を一人ずつ家族もろとも殺したい、と話す人もおられました。そこまでの憎悪をたぎらせる人は決して稀ではないし、その方たちが特に凶暴な方、悪人というわけではありません。ごくまじめな理屈のわかる人たちばかりです。

 

 「ごくまじめな理屈の分かる人」ではない。

 

>司法の有り様に対して、現場で当事者は何を感じ何を考えるか・・そのあたりしっかりききつづけてきた私にはよくわかります。その結果の家裁爆破です。悪人だからではなく、むしろ正義感があるからそういう判断に行きつくのでしょう。 

 

その「正義感」は間違っています。

 

この人の認識が歪んでいる最たる箇所はこちら。

 >証拠も合わせた自分の意見はことごとく無視され、捏造した相手の言い分だけでことが進められ理不尽な判決が出されたら、そりゃ、怒りにもなるし、家族を失ったりすれば殺意が高ずるのも人の感情としては当然です。そうならないように、司法は公正中立であるべきなのです。その原則を投げ捨てた司法だからこそ事件が起こる、と言っても言い過ぎではないような気がする私です。

 

 司法のすべてが公正中立でない前提で立論しています。

 

>今回は家裁前の事件だったけれど、いつか家裁の内部での激しい暴力が起こることを危惧する私。法曹関係者の方たちも安心して眠れなくなる日がくるとしたら、それは当事者の問題ではなく、法曹の問題だってことは自覚してほしいなー。 

 

これこそ、DV加害者理論。

俺を暴れさせるなよ。

 

結局ここなんですよ。 

 

離婚後共同親権を推進する人って、裁判所で自分の言い分が認められなかった人。それが不満で、何度も面会交流の申立てを起こしたり、代理人に繰り返しの懲戒請求をしたり、家裁前・法律事務所前で脅迫的な街宣をしたり、ネットで関係者名前を晒したり、殺人をしたりするわけでしょう?そういう過激なことが起こるのは、弁護士が悪い、裁判所が悪い。俺たちの言い分を裁判で通せよ。何で、子どもと会うためにいちいち面会交流調停を申し立てなきゃいけないんだよ、学校で面会交流させろよ、監護親なんて知らねーよ。妨害すんなよ。え?子どもが拒否ってる?あー、それなら監護親が悪いですね。片親疎外症候群ですよ。子どもが父親を嫌うわけがない。離婚後もパパもママも。三方よしで万々歳。精神的暴力なんてDVじゃないし、DVがあっても親子の問題は別。DVの奴も加害者プログラム受ければなおるっしょ。怖い?わがまま言うなよ。葛藤を下げればよろしくてよ!子どものために大人にならないと。最初は月に1回でもいいけれど、次はお泊まり、最終的には自由に行き来できるといいわね。そうだ!離婚後は、同じ町内に住むことからはじめるのがいいんじゃないの?勝手に引っ越してはだめ。そんなことするなら親権変更します。的な?

 

もう、怖いのよ。 家でやってたDVのまんまなのよ。 俺は絶対に正しくて、どんな手段をつかっても、お前は俺の下なんだと。ばかにして、下に見て、軽んじてきたでしょう?それを外でもやるようになってるのよ。 何でって、外の人が、あたかも良いことのようにその人たちの背中を押すから。

 

前から言ってるけれど、離婚後共同親権を家裁で持ち出す人たちの狂ってるぶりを知らない弁護士は、いっぺん、黙っててもらっていいですか?いっぺん、法テラスの上限こえるほどのリーハラの相手方の事件やってみましょうか。面会交流の場だけ支援すれば、被害者支援が十分だと考えているような民法学者の先生方、いっぺん、離婚後共同親権について、家裁で演説ぶってる人たちの事件記録をお読みいただいてもいいでしょうか。あなた方の論文を誰がどう使っていて、その暴走に拍車をかける結果となっているのか。

 

この国は、協議離婚がスタンダードな国なんです。面会も共同養育も共同監護すら、やってる人はやっています。それとは逆に、面会とか興味なくて羽が生えて飛んでって養育費も支払わない人も多いです。そして、面会が強要されるならその養育費を請求したくない人たちもいるわけです。離婚後共同親権を切望している人に、どういう人が含まれているのかを実務でよく見て欲しい。彼らの危険さ、裁判所は知ってると思う。

 

お行儀良く、公平ぶって、理論上は平等だしなぁ、ではないんです。今の日本で離婚後共同親権を導入したら、間違いなく、加害者がそれを利用します。現在、家庭裁判所でみかけるとびきりモンスター級の加害者は、離婚後共同親権が導入されれば、確実に増えます。DV加害者だけじゃない。性虐待の加害者も共同親権を切望してんじゃん。ストーカー推進法になります。本当に危険。

 

私は、本当に心配なのです。マスコミと政治家があまりに腰が引けていることに。父権復興・家父長制復興を目的とする「実子誘拐」論と、離婚後共同親権推進が両輪で語られています。前者は、弁護士を貶めるありえない陰謀論のうえになりたっています。後者の離婚後共同親権のイメージに惑わされないでいただきたい。むしろ、前者が主眼の活動。DVから避難する子連れ別居を禁じたいのです。それが狙い。

 

良心のある方、冷静に判断できる方によく見て観察してほしい。

心からお願いいたします。