地域包括支援センターでのこと。

朝、朝礼が終わると同時に、電話がなった。

デイサービスの相談員からだ。



「Oさんを迎えに行ったんですけれど、何度インターフォンをならしても
出てこられないんです。電話をしても、ドアをたたいても
応答がないんです。テレビの声はきこえるんですが・・・」


「わかりました。こちらで対応します。
連絡ありがとうございました。」



電話をきると、Oさんの携帯に電話をかける。

プルルル・・・プルルル・・・プルルル・・・

むなしく音がなりつづける。



「緊急かもしれない。自宅にいって見てくる。また連絡する。」

同僚に伝言を残し、Oさんの自宅へ。



Oさんは90代半ばの男性。

団地の2Fに一人で住んでいる。

カラオケがプロ並みにうまく、デイサービスで、

カラオケを歌うと光り輝く。

皆から、「0さん、0さん」と慕われていることもあって

Oさんは、デイサービスが大好き。

決して休まない。


最近、腰椎脊柱管狭窄症による下肢の痛みや

一歩の出にくさがあり、デイの準備も時間がかかる。

でも、おしゃれな服に着替え

迎えの車が来るのを首を長くして待っている。


今日もそのはず・・・だったのだが・・・



いったん転倒すると一人で立ち上がることが出来ないOさん。

もしかしたら、動けなくなっているのかもしれない。

自転車をこぎながら、いろいろな考えが頭をよぎる。



大丈夫でありますように・・・



ある朝の出来事 ②へ続く


※個人が特定できないよう、日時・場所・名前・内容等変えています。ご了承ください。