登山ガイドをしているA君から「平標山の下見に付き合って。」とのヘルプメールがあり、急きょ出発することに。
平標山なんて何十年ぶりだろう?
(調べてみたら42年前でした。しかも奥さんと。)
コースは、42年前と同じく元橋から松手山を経て山頂へ。お隣の仙ノ倉山を往復した後、平標山の家を経て平元新道を使い元橋に戻る周回のコースです。
ゴゼンタチバナとは久しぶりの再会
お天気は晴れているんだか曇っているんだかよくわからないモヤっとした空模様です。
これじゃ展望は期待できないなあ。
さて、スタート地点の元橋からはいきなりの急登が続きます。
標高1411m付近にある送電線鉄塔までは樹林帯の中を急な登りに閉口しました。
松手山から平標山方面を眺める
鉄塔で一息入れて、ここから先は緩やかな登りに変わります。
割とあっけなく松手山山頂に到着。
ここから先は森林限界を越えて、笹とハイマツの世界になります。
アカモノはたくさん咲いていましたよ
お目当ての高山植物たちも徐々に姿を見せてくれるようになりました。
お、ハクサンチドリだ、うん、ヨツバシオガマも、むむ、コバイケイソウも咲いてる!
てな感じで、なかなか前に進めません。
そして、ハクサンイチゲが現れるころになると辺り一面お花畑の中に突入といった感じに。
いよいよハクサンイチゲの登場
後を振り返れば越えてきた小ピークが見下ろせるようになります。
視界はイマイチですが達成感は湧き上がってきます。
スタートしてから約3時間で平標山頂に到着しました。
平日とはいえ花が見頃のこの時期は登山者も少なくありません。
皆さん出発が早くて、すでに仙ノ倉山を往復してきた人たちもいました。
仙ノ倉山頂をめざして出発
山頂ではこの時期特有の虫にまとわりつかれながら急いで行動食を平らげ、仙ノ倉山を目指します。
平標山と仙ノ倉山の鞍部を「平仙鞍部」(ひらせんあんぶ)と称していて、高山植物の宝庫になっています。
今回はじめて訪れましたが、期待にたがわず白やピンク、黄色、紫色といった美しい高山植物たちが大群落の広がりを見せてくれていました。
ただ、残念なことに花の時期が少し遅かった。
今年は春の高温で雪解けが異常に早く、下界の花同様に高山植物の開花時期も前倒ししている感じです。
夏山の代名詞であるチングルマもすでにチゴグルマ状態になっているのがほとんどでちょっとびっくり。
とはいえ、ハクサンイチゲもハクサンコザクラもイワカガミもしっかり咲きそろっていてわれわれの目を楽しませてくれました。
ハクサンイチゲは清楚な雰囲気が大好きです
小広い仙ノ倉山頂でゆっくりした後は往路を引き返します。
平標山までの間はなだらかな笹原が広がっていて本当にのんびり歩けます。
いつまでも留まっていたい気持ちに襲われますが、帰りの道も長いので後ろ髪を引かれる思いで山頂を後にしました。
戻ってきた平標山からは平標山の家を経て平元新道を下ります。
山頂から山小屋までの間もお花畑に彩られていて楽しい道のりです。
下りしな湿原が現れてワタスゲやイワイチョウが見られたのはうれしかった。
着いた平標山の家も絶好の立地条件をそなえた山小屋です。
振り返ると平標山から仙ノ倉山にかけての稜線が手に取るようでした。
こんな山小屋で泊まりたいな。
それから、「平仙清水」と名付けられた湧き水の美味しかったことと言ったら。
ひさしぶりに甘い水(まさに甘露水)を飲みました。
ぜひ一度泊まってみたい山小屋です
楽しい山歩きも終盤に入ります。
山の家からは急な樹林帯下の下り道。
いい加減膝がガクガクしそうになる頃林道に飛び出しました。
ここからは単調な林道歩きを経てスタート地点の元橋駐車場に戻りました。
ベニサラサドウダンはどれも満開状態でした
【感想】
平標山のお花畑は有名ですが、今回訪れてみてよくわかりました。
ただ、今年に限っては6月の上旬に訪れたかったです。
おそらく見事な花畑が広がっていたことと思います。











