ゴルフ場の研修生という存在 | 小山哲矢プロの徹夜DEゴルフ日記

ゴルフ場の研修生という存在

愛知県のリゾートトラスト系列のゴルフ場のセントクリークGCに所属して22年目。


この22年間でプロを目指す様々な研修生の子がいました。



ストイック過ぎて体を壊したり、お笑い系であったり、何となくやっていたり。。


総勢40人くらいはいたのではないかなと思う。



PGAプロテストに合格をしたのが、男子が3名、女子が2名のみ。


研修生は、半社会人みたいな存在になる。


稼ぎも同期のサラリーマンの友達よりも少なく、1日でも早くプロになりたいと毎日考えて夢で叫んで起きる事もよくあった。


フリーターってわけでもないけど、夢を追って頑張ってる途中みたいな感じだと言い聞かせてはいたけど、プロでも社会人でもないあの時の自分のことを思い出すとやっぱり寒気がします。




各地区には研修会という研修生の試合があって、愛知県だけでも、100人の研修生がいて、その上位者が岐阜や三重、北陸3件の上位者同士での合同の研修会でその年のプロテストがどこから行けるのかを決めるのです。


僕はその合同研修会で優勝者1人だけが行ける最終プロテスト(3次テスト)の資格がどうしても欲しかった。


愛知県だけの研修会では何度か優勝しましたが、合同研修会では最後まで優勝は出来ず、いつも最終テストの1つ前の段階の2次テストからの受験資格だったのを思い出します。



中部だけでも研修生が300人はいたと思う。


セントクリークだけでも6〜7人は常時いたので、学校みたいで賑やかだったし、それこそマンガの『風の大地』の世界そのもので、取っ組み合いのケンカになったりもあった。



先日、研修生の時に、当時ツアーに出ているプロも多く参加していた地方オープンで優勝した若干20歳で優勝した研修生だった子が亡くなったと聞いた。


多彩なショートゲームの技術を持った才能溢れる選手だった。


僕はその時プロになってはいたのですが、その才能溢れる研修生をライバルと認めていた事もあり、仲は良くなかった。



でもそんな彼が亡くなったのはショックだった。




才能溢れる選手でも、その後はプロの道には進まず、異業種の仕事をしていたと聞きます。


同じ釜の飯を食った仲間として、心からご冥福をお祈りしたい。





ゴルフ場からしたら安い労働力で普段の雑用や、足りない時にキャディなどに使える研修生は貴重な存在だと思う。


この制度を無くして欲しくない。


でも現状は、今ほとんどのゴルフ場で研修生はみかけない。


プロ目指してる子はいるはいるのだが、みんなお金払ってラウンドしたりしてるみたい。


研修生も金持ちしか出来ない感じになってきてないか❓



僕の頃は、朝は6時までにタイムカードを押して仕事は6時間半。


その後が練習時間。



昼前からの遅番の時は、早朝にハーフラウンドと練習を繰り返す。




給料は10万円で休みは月4回だった。




その4回で試合に行っていたから、ほぼ無休だったな。


今でもあの頃は毎日眠かった思い出しかない。




今では労基が厳しくなり、親会社が上場をして最低賃金や公休や有給などがきちんとしてる。



給料も働く時間も増えて公休も週2ある。





お金よりも練習時間❗️


昔はそう思ってやっていたけど、今の研修生の子達はゴルフ場業務に時間を取られ、練習時間を作るのが大変な気がする。



だから研修生としての入社は、プロテスト受験人口が減ってきているのと比例してる。


今地区の研修会に出場登録をしている男子研修生は、愛知、岐阜、三重、北陸全部合わせて20名ほど。



いいのか、これで⁉️




ゴルフ場の皆さん、ジュニア育成と同じくらい研修生も大切な制度だと思う。



男女共に若い子が頑張ってるのを見ると応援したくなる。


ゴルフは練習環境が最も大事な要素。


研修生には、人と競い合い蹴落とし成り上がる技術だけではなく、クラブや体の事、はてはゴルフ場運営やゴルフビジネスについてもゴルフ業界全体のプロになってほしい。


広く先を見る視点でアドバイスが出来るようになりたいと思っています。