オルミエント承認、プラリアがRAに適応追加、アクテムラ皮下注射週一回投与可能に | 少佐の絵日記

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5月30日の厚労省薬食審医薬品第二部会には、関節リウマチ関連のお薬が3剤も登場しました。

以下、ミクスonlineからの抜粋コピペ+α

 

オルミエント(バリシチニブ、日本イーライリリー)

選択的JAK1及びJAK2阻害薬。JAK依存性サイトカインは多くの炎症性及び自己免疫疾患の病因と関連していることが示唆されており、JAK阻害の作用により効果を発揮すると考えられている。4mgを1日1回投与。患者の状態に応じて2mgに減量することができる。海外では、欧州では2017年2月に1日1回4mgを基本用法・用量として承認済。

先発JAK阻害薬であるゼルヤンツと同様に、日本人では帯状疱疹の発現率が多かったようです(全体集団3.4%、日本人集団6.8%)。

 

プラリア(デノスマブ、第一三共)

「関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)による治療を行っても骨びらんの進行が認められる患者に対して、追加投与して用いる。同剤は60mgを6か月に1回、皮下投与して用いるが、6か月に1回の投与で骨破壊が認められる場合には3か月に1回皮下投与することができる。
RANKLを標的としたヒト型モノクローナル抗体。RANKLとRANKの結合を阻害することで、破骨細胞による骨吸収を抑制し、関節の骨破壊の進行を抑制する。海外では米アムジェン社により関節リウマチ患者を対象にフェーズ2試験が実施されたが、その後の開発は行われていない。

日本では、DRIVE試験という日本人RA症例対象の研究が行われました。

発症6ヶ月から5年以内の350例を対象。

プラセボ群:プラセボ+MTX、Q6M群:デノスマブ60mgを6ヶ月ごと+MTX、Q3M群:デノスマブ60mgを3ヶ月ごと+MTX、Q2M群:デノスマブ60mgを2ヶ月ごと+MTXの4群に無作為割付。

デノスマブはプラセボと比較して、12ヶ月後の骨びらんの進行を有意に抑制した。ベースラインから12ヶ月後のmTSSの平均変化量は、プラセボ:0.99、Q6M:0.27(プラセボ群との比較でp=0.0082)、Q3M:0.14(0.0036)、Q2M:0.09(p<0.00001)。

デノスマブをMTXに追加併用することは、骨破壊リスクの高いRA患者において新たなオプションとしての可能性を有する、とまとめられています。

 

 アクテムラ皮下注162mg(トシリズマブ、中外製薬)

「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果とする新用量医薬品。現在は2週間隔投与で用いているが、今回、効果不十分な場合には1週間まで投与間隔を短縮できるようにする。欧米では1週間隔投与が認められている。

静注製剤使用中に「4週間隔の最後の数日がとてもつらくて、、、」という患者さんがいます。血中濃度が下がりきってしまうんですね。そう言った場合、体重が少なければ162mg皮下注射を2週毎に変更すると、血中濃度の増減幅が小さくなるので結構よかったりします。しかし、体重90kgあるような患者さんだと、162mgを2週毎では投与量そのものがチトたらない。162mg皮下注射を毎週投与は、そういった症例にぴったりだと思われます。