5分後、ショウを援護する為に美奈ちゃんご登場。

見た瞬間、私に似てるって思った。


「会うのは初めてだね」


「はい」


ペコリと頭を下げて美奈ちゃんは席に着いた。


「話ってどうなってるんですか?」


「もうね、お互いの見解が全く違うんだ」


「そうですか・・・。

私も最後の別れ方はショウが悪いと思っています。

カオリさんが怒るのも当然だと思ってます。

だけど、慰謝料となると婚約ではないから払う義務は無いっていうのがこっちの見解なんです」


「それは聞いた。

ショウからどうやって聞いてるのかはわからないけど、私としては婚約じゃないってのが、

そもそも納得できないし、ショウが言ってる事は私の記憶とは全く違うの」


「私はね、ショウが美奈ちゃんに心変わりしたからとか、私と別れたからとかで怒ってる訳じゃないの。

あくまで別れた事は二人の問題だと思ってる。結婚しても上手くいかない事はお互い納得済みだし。

だから別れるって事にはなんの文句もないの。ただ、別れるにしても順序ってものがあるでしょ。

最後のやり方にすごく傷ついた。それが許せないの」


「わかります。私もすごくムカつきました。

私に対してショウが言うのは、1年前からカオリさんとは別れようってずっと考えてたって。

だから自分の中ではカオリさんへの気持ちはもう終わってたから、

決して浮気な気持ちで私に近づいたんじゃないって言うんです。

だけど、今回の事はショウがなんと言おうと私も二股だったと思っています。

最低なやり方をしたと思っています」


へぇー。結構話のわかる子じゃん!

しかしショウはずいぶん話を歪曲して美奈に伝えてんだねぇ(´・∀・`) ヘー

まぁホントの事なんて言うわけないか!


「ふーん。1年前から別れようって考えてたって言ってたんだ。

じゃあなんで10月に私が 『結婚しないなら別れて』 って言った時、『結婚するよ』 って答えたんだろ?

別れるには絶好の機会だったのに。すごい不思議だわー」


「えっ・・・そうなんですか!?・・・」


「そうだよ。完璧にショウの嘘。まぁ、美奈ちゃんにホントの事言うわけ無いし。

私はね、別にショウを困らせたくて慰謝料を請求したんじゃないの。

私ね、慰謝料貰わない代わりにずっと憎んでやるって思ってたの。

でも、それ思ったままじゃ前に進めないの。もう、憎むの止めたいの。

慰謝料受け取ったら、それは謝罪を受け入れたって事になるでしょ。

そしたら、私はもうショウを憎む権利はなくなるって思ったの。

自分が楽になりたかったの。だから、私何かを受け取るまで止められないの」


「別にお金じゃなくても良いよ。でも、それなら私に何を渡せる?私に何をしてくれる?

ショウの車くれる?それとも毎日私の送り迎えでもしてくれる?

結局さ、お金しかないでしょ?」


「じゃあ、なんで慰謝料相場の最高額を請求してきたんですか?

ショウに払えると思ったんですか?」


「ショウに払えるなんて思ってないよ。

ただ、あなたの精神的傷はいくらですかって言われたら、金額つけれないよね。

1億だって2億だって欲しいよ!でも無理じゃん。

そしたら、相場の最高額言うしかないよね?

まぁ200万だったら分割で払えるとも思うけどさ。

でも、金額面は交渉に応じるって言ったよね」


「正直、裁判しないで済むならそれが一番良いと思ってる。金額は相談に乗るよ。

だから、婚約だったからとかそんなのではなくて、私に悪い事したと思ってくれてるなら、

私が前に進む為に、私の為にって払ってもらえると一番ありがたい」


私は美奈ちゃんに向かって話した。

美奈ちゃんはしっかり聞いてくれていた。


そしてショウに言われた。


「カオリには悪い事したとは思ってるよ。

カオリが憎む権利放棄して前に進みたいのもわかった。」


「でも、ぶっちゃけ俺には、関係ないわけよ。

俺としては金払うくらいならさ、

カオリがずっと憎んでてくれていいし、

俺もずっと憎まれててもいいって思うわけ」



彼の言う事も正論。払う立場になったらそう思ってしまうのもわかる。

でも・・・私は唖然とした。

ここまで私の気持ち話してもこんなセリフ言えちゃうんだね?

私傷ついたって言ってるんだよ?

傷つけたのショウだよ?

私達、一度は好き合って7年付き合ってたんだよね?

そんな私が楽にさせてってお願いしてるのに、

少しも何かをしてやりたいとは思ってくれないの?


ホント人間的に最低な男。

前から思ってた。みんなにも言われてた。

『ショウは感情面で何かが欠如している』 って。

ホントにそうだと改めて感じた。

この人には心が無い。欠陥人間だと思った。


やりきれなくて堪らなかった。


「そう。そこまで言うなら、私も完璧に目的変えるよ。

ショウにペナルティを与える方向に。

28才の大の男がね、「結婚する」 って発言したの。

その言葉には重みと責任があるんだよ。

簡単に覆して、そのまま済む世の中じゃないんだよって。

こーゆー事に巻き込まれてもしょーがないんだよって。

私は別にお金が目的じゃないから負けてもいいし。

裁判費用がいくらかかってもいい。

私に払えないならショウには裁判費用でお金使わせるよ!

裁判してドロドロに巻き込んで困らせるから」


「はぁ!?

俺が勝てば裁判費用かからないじゃん!」


「はぁ!?調べてから言えよ!

弁護士費用は勝っても負けても各自の自己負担だけど!

だから、ショウが勝っても弁護士費用はかかるの!」


「・・・えっ・・・・・」


あれれ???

裁判になれば勝っても負けても費用がかかると知り、ショウの顔色が少し変わった。


あららっ( ̄□ ̄;)!!

なんか少し風向きが変わってきた気がした( ̄∀ ̄*)ニヤり☆