携帯を持ちながらドキドキした。


番号が変わってない事を願って、発信ボタンを押した。

3コール程でショウが出た。


「はい」


「カオリです。話したい事あるんだけど今大丈夫?」


声が震えた。


「はい」


ショウはそう言いながら部屋から外に出たようだった。

カンカンカンって階段を下りる音がした。

部屋に誰か居るんだって思った。


「あのね、突然なんだけど慰謝料下さい」


「わかりました。いくら?」


「200万」


「すぐには払えないよ」


拍子抜けした。


「ってかいいの!?二人の事だから反論あるなら聞くよ!」


「額がでかいから、少し考えて返答するよ」


「うん。わかった。

別にねお金が欲しくて言い出したんじゃないの。

ホントは自分で立ち直りたかった。

でもね、ショウが憎くてたまらないんだ。

今までは憎む権利の為に請求しなかった。

もらったら、何も言えなくなっちゃうから。

だけど、もう恨むの止めたいの。前に進みたいの。」


「だから、金額面とかは交渉に応じるし、

もしくは、別にお金じゃなくてもいい。

何か受け取らない限りは終わらせられないから。

それだけは覚えておいて」


「わかりました。今週末までには連絡します」


「宜しく」


こうして電話は終わった。

最後までショウの言葉は他人行儀だった。



これって払ってくれるって事だよねって驚いた。


すぐさま、この事をママに報告した。


「うーん。ショウの言う事だからあてにしない方がいいわよ。

今までだってコロコロ意見変えてきたじゃない!

時間が経ったら何言い出すかわからないんだから。

週末までに連絡くれるかどうかも信用できないわよ」


「えー。でも 「わかりました」 って言ってたよー

200万は無理でも、払ってはくれるでしょー」


私は、すんなり話が進んだと喜んでいた。

でも現実は・・・ママの言葉が正しかった。。。



そして、週末。

お昼にショウから電話がきた。

会って話がしたいと。


私達は夕方に会って話をする事になった。。。