明け方5時半。ショウがリビングにやってきた。


「KAORIごめんね。やっぱホントの事言うよ」


「デートしたのはホントにKAORIとの事を考えるためだった。

だけど・・・デートしたら好きになった」


「俺、バカだから・・・」


「知ってるよ・・・

すぐ好きになっちゃうバカだもんね・・・」


「でもショウが遊びだって言ったから、

どうでもいいのかと思って、さっき美奈ちゃんにメールしたよ」


「なんて!?」


「私の事知っててデートしたの?って」


「そっか・・・お前の事知らないよ。

何も聞かれなかったから、言ってない」


「それズルイね・・・

まぁ、これから頑張って弁解でもして」


やっぱ遊びじゃなかったんだってホットした。

ショウは私の知ってるショウだった。

それに、遊び相手に負ける事は、なんか屈辱だった。



しばし沈黙。


「あのさ・・・たかだか1回デートした女に気持ち移れるほど、

私との7年間ってショウにとって軽いものだった?」


「私ってショウにとってそんなに軽い存在だった?」


「ショウにとって、私との7年間っていったい何だったの?」


しばし思考中。


「お前が実家に戻ったから・・・

お前が帰らなければこんな事になってない!」


「もう自分の気持ちわからないんだ・・・

もう勘弁してくれよぉぉ!

もうこれ以上何も考えたくないんだ!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・。


悲痛な叫びだった。

でも・・・最後は結局人のせい!?逆ギレ!?


ふーん。そうか。

考えるのも嫌。でも決めれない。だから逃げる。

それも一番安易で楽な方法で逃げたんだ。


ズルイって思った。心底ムカついた。

死ぬ気で考えて欲しかった。


そして私の最後の言葉。



「アンタなんていらない」



「うん。引越しは俺の居ない時にしちゃって。

好きな物全部持って行っていいから」



これが私達の最後の会話だった。


そして、ショウは寝室に戻っていった。



呆れて、何も言う気にならなかったってのもあるけど・・・

泣く事も、怒鳴る事も、責める事も出来なかった。

プライドが許さなかった。


何も言わずに、綺麗に去ってやるよ。

私ってぐちゃぐちゃしないイイ女でしょ?

って、頭の中で考えていた。

結局、私は自分のプライドの方が大事だった。



ショウからは最後まで一度も謝罪はなかった。

冒頭以外、彼から最後まで、

『ごめんね』 という言葉は聞けなかった。


なにより、7年も付き合ったのに、楽しい事も沢山あったのに、

最後にお互い 『ありがとう』 という言葉さえ交わせない終わり方。


まったくこんなの想像してなかった。

家族のような存在のショウ。

別れてもきっと嫌いになる事はないだろうって思ってた。

別れても、二度と会わない関係にはならないと思っていた。

まさか、相手の幸せを願えない別れ方をするとは思わなかった。


そして朝になるのを待って、ショウ母に報告の電話をした。。。