古びた鏡を手に入れた少女は、毎晩その鏡の前で髪を梳かしていた。
ある晩、鏡の中に自分ではない影が映り込んでいることに気づいた。
不安に思いながらも、彼女はその影に手を伸ばした。すると、鏡の中から冷たい手が彼女の手を掴んだ。
影は彼女を鏡の中へ引きずり込み、彼女は恐怖に叫んだ。しかし、家族が駆けつけた時には、鏡の前に彼女の姿はなかった。家族は警察を呼び、捜索が行われたが、少女はどこにも見つからなかった。
鏡だけが静かに残されていた。数日後、家族の一人がその鏡を見つめると、鏡の中に少女が囚われた姿が映っていた。
彼女は助けを求めるように手を伸ばしていたが、家族は手を伸ばすことができなかった。
彼女の魂は永遠に鏡の中に閉じ込められたままだった。
それ以来、その鏡は呪われた鏡として家族の間で恐れられるようになった。鏡を見るたびに、彼女の悲痛な叫び声が聞こえるのだった。