隆と修一は、古代の風葬の洞窟に探検に行った。
洞窟の入口には「立入禁止」の看板が立っていたが、二人は興味本位で中へ入った。
洞窟の中はひんやりとしており、薄暗い光の中に無数の石積みの塚が並んでいた。
「これが風葬の跡か」と隆が言うと、修一は「何か見られている気がする」と答えた。
奥へ進むと、突然「帰れ…」という囁き声が聞こえ、二人は慌てて引き返そうとした。
しかし、洞窟の出口には無数の石積みがあり、二人を閉じ込めるように並んでいた。
背後からは「帰れ…」という声が続き、二人は必死で逃げ出した。
翌朝、二人は洞窟の外で発見されたが、修一はそのまま精神を病んでしまった。
彼はそれ以来、夜になると洞窟で聞いた囁き声に悩まされ続けている。
隆もまた、夜になると洞窟で聞いた声が頭から離れず、次第に精神を蝕まれていったという。