210217、二回目、一月の記憶、平成二十一年 ver 1.0
今度の男は酷くハンサムだ。
しかし、同じようにオレンジ色のシャツを着ている。
男はダイスケの声を聴く。
ダイスケの発した音が男の鼓膜を叩く。
「ミルク頂いてもいい?」
しかし、同じようにオレンジ色のシャツを着ている。
男はダイスケの声を聴く。
ダイスケの発した音が男の鼓膜を叩く。
「ミルク頂いてもいい?」
210214、B’アレンタイン、記憶、ウーフ、紅梅 ver 1.0










記憶。
やがては消え、無に還る。せめて瞬間を切り取ろう。
学生時代にも沢山写真を撮った。
実際、当時あったものは殆ど消えてなくなった。
失われた人々。
鮮やかだった色ほど、色あせるのも早い。
呼吸停止。
ランブレッタは甦る。私が直す。自分で直す。
ロンドンから北へ国鉄で小一時間のマーケットハーボローで出会った。
平成十四年、一九九七年の冬の寒い日、スクーター専門の部品交換会。
ランブレッタSX150、白と黒の外装はボロボロに錆びていたがエンジンは一発でかかった。キックは重め。
一九六三年から六七年頃に製造された車体。今年、四十五歳くらい。フレームにはLIS150と刻印されていた、SX150、LIspecial、ペースメーカーという可能性もある。SX200のエンジン搭載、排気量は198CC、かなり乱暴に揺れる。
言い値は850ポンド、当時のロンドンの通貨はポンド。
700ポンドあたりで交渉成立した。たしか当時の日本円で十二万くらいだったと思う。船で運ぶのに十万、税関を通すのに八万くらいかかった。
安く買うだけなら日本で中古を買った方が賢い。
自分で経験したかったのだす。いろんなことを自分でやりたかった。
なるべく間に人の手が入って欲しくなかった。
直でやりたかった。
平成二十一年、バレンタインデー。
現在、部屋ではバートバカラックがかかっている。
馬鹿げた曲。
つい感傷的になってしまう。
午前中、創作する。
テツゾウは庭の木を見上げる。
オサヤはベッドの中。清子、おさやどん。
植哲。
午後はグラウンドを二つハシゴ。
フッボー(サッカー)する。
夜は恋人のママンが遊びに来て五人でご飯食べる。
その後、また創作する。
kovasi



