ウルビーノ公夫妻の肖像のつづき | AstroStagioneBene 星と季節と共に活きる

AstroStagioneBene 星と季節と共に活きる

香月ひかるの星とハーブとタロットの愉しみ
先人の知恵を現代につなぐ

ウルビーノ公夫妻の肖像

Ritratto di Federico da Montefeltro e Battista Sforza

という絵画をご存じですか?

1472~1475年にピエロ・デッラ・フランチェスカ(1416/17~1492年)

により描かれました。

現在、ウフィツィ美術館に所蔵されています。

 

右が夫であるフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ

左はその妻であるバッティスタ・スフォルツァ

 

夫妻の肖像の描き方や背景などが注目されがちですが、

重要なのはこの裏側に描かれている内容です。

 

これが、その裏側です。

 

フェデリコ・ダ・モンテフェルトロの肖像の裏側です。

 

2頭の白馬が人が乗った馬車のようなものを引いています。

一番後ろの球体に乗った翼のある女性は「勝利の女神Vittria」で、椅子に腰かけたフェデリコに勝者の証である月桂冠をかぶせています。

その前には4っつの枢要徳を表す4人の女性が腰かけています。

枢要徳とは、人間が生きる上で必要な美徳のことです。

手前から

正義(天秤と剣を持つ)

賢明(鏡を持つ)

剛毅(折れた柱をもつ)

節制(一番奥で後ろ姿だけ)

 

賢明以外の3つは、ヴィスコンティ家のタロットの中のカードにも存在します。

 

4人の枢要徳を表す女性の前には、「愛」を表すキューピットが立っています。

 

この描写の下には、ラテン語で書かれた銘があります。

この銘は、枢要な古代ローマの教養を持ち合わせる君主の美徳を賞賛しています。クラッカー

 

「彼は高名な凱旋車を伴い、ここにはこう描写する。

彼の有する美徳の下に名声の永続を賞賛する、

これにふさわしい笏(権力者を示す)を持つ統治者と同等な傭兵隊長を賞賛する。」

 

つづく