不動産の投資利回りを考えてみたいと思います。

 

そもそも投資って色んな種類があると思うのですが、不動産投資って少し複雑で難しいところがあります。

その辺の話はまたの機会に書くとして、不動産投資もその他の投資(国債投資、債券投資、株式投資、商品投資など)と深く関係しています。

 

僕が不動産業界に入った25年ほど前は、不動産はローカル色の強いものでした。

不動産の相場は、日本国内だけで、いやその地域だけの事情で相場が形成されたりしていました。

 

現在は、以前とは比べ物にならないぐらいグローバルな世の中になって、マネーもすぐに移っていく世の中なので、不動産以外の投資先とも深く連動していて、マネーも忙しく行ったり来たりしています。

 

ですので、不動産の利回りを見るのに他の投資利回りを見てみる必要があると思います。

 

では、見てみましょう。

箇条書きにしてみます。

 

0.2%    銀行預金 5年定期でこれぐらい

0.9%    日本国債10年

1~2%ぐらい 社債(企業の格付けによって違う、もっと高いものもある)

2%ぐらい   株式配当利回り

3~5%    Jリート(不動産投資信託)

 

もちろん他にも色々な投資先があるのですが、国内投資先で比較的誰でも簡単に投資できるものを上げてみました。

 

傾向としては、リスクの低いもの、価格の変動率の低いものは利回りが低くて、逆は高くなる傾向があるのかと思います。

 

これらと不動産を比べてみて、単純に比較するのは非常に難しい。(その理由は、不動産は個別的要因の差が大きくて、株式や債券などに比べて流動性も低くて、単純に投資だけではなく実需要もある)

 

でもあえて比較してみたいと思います。

 

分かりやすく6種類に分けて、僕の感覚で思う利回りをつけてみます。

 

1~2%  Aクラス(東京などの大都市の中の超一級の商業物件)

3~4%  Bクラス(大都市の優良地の住宅・商業物件)

5~6%  Cクラス(利便性の比較的高いところの住宅・商業物件)

7~9%  Dクラス(利便性が少し悪いか、年数の比較的経過した住宅・商業物件)

6~10% Eクラス(都市郊外の住宅地の住宅物件)

10%以上 Fクラス(地方や郊外の物件)

 

A・Bクラスの物件は、単純に利回りだけを見るとリスクの割に低いように思えますが、利回り以外にキャピタル目的の投資や、実需目的の投資なども原因かと考えます。

 

先にも書いた通り、不動産は個別的要因の差が大きくて実需要もあるので単純に比較は難しいのですが、それでも他の投資と比べて特出して利回りが良いとか悪いという事は無くて、平均してみるとバランスはとれたものになるんだと思います。

 

という事から、不動産市場に掘り出し物の物件は基本的に存在していなくて、個別要因の差を見出して上手く投資することが出来れば面白いのかなと思います。

少なくとも不動産を本業にしている僕は、不動産の目利き力を生かして投資するのが面白く感じています。