僕の親父には、行きつけの寿司屋が2つあって、
子供の頃、よく連れて行ってもらっていた。
一軒は、老舗の寿司屋。年老いた大将が握っている店。
もう一軒は、若い大将が握る寿司屋。
どちらも、地元では有名で、並ばないと食べられない、そんな人気の店だった。
・・・その寿司屋に20年ぶりに行った。
相変わらず店は客で溢れていて、やはり並んで店に入ることになった。
一口、寿司を食べると、懐かしい味が口に広がる。
・・・やはり美味い。
"変わらぬ味"の秘訣を聞いたところ、年老いた大将からこんな答えが返ってきた。
「お客さんたちはみんな、昔から今も変わらぬ味だって褒めてくれるんですけどね。」
そしてこう続いた。
「実は昔から毎日、味を変えて進化させているんですよ。ちょっとずつ、ね。握り方や、包丁のさばき方を、色々研究して・・・。だから、お客さん達に、「いつも変わらず美味しいねっ」て感じてもらえるんだと思います。」
確かにそうかもしれない。
懐かしさはあるけど、子供の頃に食べたときより、確実に今食べた寿司の方が美味しかった気がする。
そんな大将に気分を良くして、もう一軒の店にもいった。
同じく、子供の頃に食べに行った、あの若い大将が握る店へ。
店に入ると、客はガラガラ。
昔の繁盛店の面影はそこには無かった。
店はきれいだし、雰囲気もいい。でも、なぜだろう？？？
・・・出された寿司を一口食べて、その理由がハッキリとわかった。
20年前、僕が子供だったあの頃から ”本当にまったく味が変わっていなかった”のだ。
PS.
いつもご来店されている皆様へ
僕についている今までのアシスタント（山本、寺川）が、新たなアシスタント（片桐、吉藤）へと変わりました。
アシスタントは、定期的に全店舗内でシャッフルし、ちょっとづつチームの構成を変え続けています。常にスタッフが新しい気持ちでお客様に接することが出来るように、長年来店されているお客様が新しい風を感じてもらえるようにする為です。
僕たちは日々、変化し続けます。
提供する技術・サービスをよりクオリティーを高いものにする為に、アシスタント共々これからも変化し、努力していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
美容師 佐藤公徳 http://koutoku4.com