昨日の予算委員会、子どもの臓器移植と安保法案について取り上げました。

(臓器移植については後日、書かせて頂きます)

 

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日本を元気にする会と新党改革で発案した修正案のパネルを作成し、それを使って国民にも分かりやすく説明をしようと考えていたのですが、想定外のが起こり、説明する時間が殆ど無くなってしまいました。

 

その想定外の事とは、中谷大臣に存立危機事態と認定される場合において、自衛隊の海外派遣が国会の「事後承認」にならざるを得ないケースの事例をあげてほしいと質問したところ(私たちの修正案は全て「事前承認」にするというものです) 

 

中谷大臣:「これから突発的に何が起こるのか、それは予見できないケースがありますが、例えば9.11のテロ。これは瞬時にしてニューヨークの貿易センタービルで3千人以上の一般市民が犠牲になるわけでございますし、非常にこういった事態におきまして、我が国の安全、また存立にも関わりあるようなケース、こういうことが突発的に発生し得るというようなことも念頭に置かなければならないのではないかということでございます」

と答弁されたことです。

 

この内容では、9.11のような事件が発生した場合は「存立危機事態」と認定され、日本が集団的自衛権を行使(防衛出動)するという話になってしまいます。

しかも、それを国会での事前承認を得ずにです。

 

私は驚いて、何度か聞き返しました。

 

松田:「つまり、9.11の時にこの法案が通っていれば、我々は集団的自衛権だということでその行使をしたと、一部を。そういう判断で宜しいですか?」

 

中谷大臣:「この事例は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が事前に十分に察知さり得ず突発的に発生をし、また、これにより間を置かずして我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利、これが根底から覆される明白な危険がある状況に至った場合であるということでございます。あくまでも我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が突発的に発生をしたということでございます

 


このような要領を得ないやり取りが何度か続き、途中から

 

中谷大臣:「のようなということで前提を置いておりますが、9.11のあの同時多発テロとかベトナム戦争またはイラク戦争につきましては、新三要件にあてはまらないということは答弁をいたしたとおりでございます」

・・・という話にすり替わってしまい、何がなんだかわからなくなってしまいました。

 

そもそも私は「事後承認」にあたるケースは何かと聞いているのですが、いつのまにか「新三要件」の話になってしまっています。

 

修正案の入口の部分だけでも国民に説明したかった私は、もうこれ以上続けても仕方が無いと思い「取り消されるということで宜しいですね?」と確認をして終わらせましたが、これが他党であれば速記を止めさせるか、いつまでも攻撃を続けるような状況になっていたでしょう。

 

しかし、残りは2分ぐらいしかありませんでしたので、ひとこと・ふたこと言うことしか出来ませんでした。

 

ポイントは、緊急事態で事後承認にならざるを得ないケースなど基本的にはないということです。国会で緊急集会を開いて、数日間の審議を行う余裕もないようなら「存立危機事態」ではなく、「武力攻撃事態」か「武力攻撃予測事態」として対応するべく状況のはずです。

 

その最後の質問に対しても、明確な答えは得られませんでした。

 

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なぜ、このように閣僚の答弁がぶれてしまうのか。

それは、政府内でも解釈が分かれ、具体的な例示などを想定せずにこの法案を進めてしまっているからです。

 

現在、我々が突きつけられているのは、

「このブラックボックスの中身は不明。何が出てくるかの想定も十分に行っていないし、その対応策も考え方がバラバラだ。しかし、一任してくれ」という法案なのです。

 

だからこそ、政府に全権を委ねるわけにはいきません。

国会の関与を高め、国民のチェックを効かせるようにする

毎回、ブラックボックスの中身を国会で確認させてもらい、議論をする。

少なくとも、この修正案がなければ、この法案を通すわけにはいきません。

 

 

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