統一地方選挙に関する面白い記事を見つけました。
ライターや出版社に抗議をしたり、文句を言ったりする気は特にありませんが、世の中の記事がどれだけ「間違った憶測」で書かれているかを知って頂くためにも、一部を抜粋し、事実を記載させて頂きます。(記事抜粋は・・・の後。私のコメントは>>の後です。)


●「美人すぎる議員」が次々に誕生するカラクリ―玉石が入り混じる中、ホンモノは誰か
(東洋経済オンライン 2015-4-30)



・・・その中でもっとも話題となったのは、東京都北区の区議会議員選挙で当選した「筆談ホステス」こと斎藤里恵氏だろう。その人生は波瀾万丈だ。1歳10カ月で髄膜炎のために聴力を失い、思春期は非行に走って「青森一の不良娘」といわれたほど。数々の接客業を経て夜の銀座に進出すると、「筆談するホステス」として話題になり、2009年には著書「筆談ホステス」を上梓。テレビドラマ化されもした。2010年にはシングルマザーのままでハワイで女児を出産し、2015年2月に区議選に出馬を表明する。出馬には日本を元気にする会代表の松田公太参院議員の特別の「引き」があったとされ、「ホステス時代に松田氏が客として通っていた」と囁かれた。

>>一度も斉藤さんが働いていたお店に行ったことがありません。私が斉藤さんとお会いしたのは、出馬を決意された後です。
また、上記の書き方は暗に「松田公太は銀座に足しげく通っている」というイメージを作ろうとしているのでしょうが、私が銀座の夜の店に飲みに行くのはお付き合いで年に1、2回程度です(しかも、ここ2年間は一度も行っていません)。


・・・では松田氏は青森出身で銀座で有名になった斎藤氏を、なぜ北区で擁立したのか。そこには松田氏の戦略があった。というのも今回の選挙は松田氏にとって、決して負けられないものだったからだ。『仕事は5年でやめなさい』という著書もある松田氏は、2011年の参院選で初当選した時、「1期6年だけで政治の世界から足を洗うだろう」と見られていた。
ところが、松田氏は2期目を狙うようになった。2期目に向けた挑戦といえたのが、2013年の参院選でみんなの党公認候補として、東京選挙区に桐島ローランド氏を擁立したこと。桐島氏は松田氏の10年来の飲み友達。当選すれば次期参院選における力強い味方ができるわけだ。

>>全く事実無根。私は2013年5月ごろ(参議院選挙の2ヶ月前)、突然当時の渡辺代表に「東京で出馬予定だった候補者が急きょキャンセルになった。誰か探してくれないか」と言われ、慌てて声をかけた内の一人がローランドだったのです。「松田氏は2期目を狙うため」と書かれていますが、選挙のことは微塵にも考えていませんでした(しかも、当時は再出馬しようとも思っていませんでした)。


・・・当時のみんなの党は、代表の渡辺喜美氏よりもまゆみ夫人が権勢をふるっていた。 ハンサムな桐島氏なら、渡辺まゆみ氏が気に入り、公認されやすいとの計算も働いたはずだ。

>>なんだ、そりゃ(笑)


・・・ただ結果は惨敗に終わり、寄るべきみんなの党も昨年崩壊した。
今回の地方選は松田氏にとって、自らが結成した日本を元気にする会としての最初の選挙である。次期参院選をにらんでの最重要選挙ともいえるため、松田氏が北区の区議選で賭けた思いは並々ならぬものがあった。
東京都内の選挙事情に詳しい政界通からは次のような解説も聞かれた。

>>政界通って誰でしょう。謎ですね(笑)


・・・「北区に注目したのは正解だった。北区には日本を元気にする会所属の音喜多駿都議がいる。また北区は衆院の小選挙区では東京12区に入り、かつては八代英太氏が衆院で議席を持っていた。八代氏は下半身不随で車椅子を使用しており、障害者を応援する素地のある地域だといってよい。そこに聴覚障害を持ち、31歳で華やかな容姿の斎藤氏を立てる、という計算はよくできている」・・・「障害に負けずに戦う健気な若い女性」というイメージ作りが成功し、これが勝因となった。

>>私が障がいを持つ方を意図的に狙って北区で立候補させたという体で書かれています。どうやら私はすごい戦術家のようですね。


・・・ただ斎藤氏は全く話せないわけではない。ホステス時代には読唇術で相手方が話していることを読み取り、会話をしていたと言われている。「筆談ホステス」と筆談することを楽しみにしてやってきた客が、幻滅したという話も聞いた。区議選でも最終日のマイクおさめには、自分の声で集まった有権者に訴えた。その話しぶりはやや聞き取りにくいところがあるものの、十分理解できるものだった。

>>何度も斉藤さんとお話していますが、ご本人の声でコミュニケーションを取るのは現状難しいと思います。このような書き方をして、斉藤さんのイメージを佐村河内守(さむらごうちまもる)化しようとでもしているのでしょうか。


如何でしょうか。
本記事はかなり意図的に、しかしさりげなく「松田は自分の選挙のことだけを考えて、意図的に障がい者を北区から出した」「斉藤さんは、本当の障がい者とは言えない。選挙に勝つための戦術」という印象操作をしようとしているのが分かります。

このような「憶測」で書かれた記事でも、知らない人が読むと「なるほどなー」となってしまうのが怖いところです。
繰り返しですが、このような記事が世の中には氾濫していることを皆さんには知ってもらいたい。リテラシーを高め、あやしい記事は鵜呑みにせず、必ず逆サイドの意見も確認してから判断するという癖をつけて頂きたいと思います。

追―  今回、政党をつくって約3か月。選挙の準備をし始めてから約2か月という非常に短い時間で統一地方選に挑むこととなりましたが、そのような条件の中で一人でも多くの候補者を勝たせたいと思ったのは事実です。しかし、それは日本を元気にする会が掲げる「直接民主型政治」の理念と仕組みを広げる為であって、自分の来年の選挙の為では決してありません。
例えば、『国民の1%が会員になってくれて、法案投票システム(VOTE JAPAN )を通じて政治参加をしてくれるようになる』か、『再選』のどちらを取るかと聞かれれば、迷わず前者を取ります。
また、斉藤りえさんに仲間になってほしいと思ったのは、「多様な人財が政治の改革には必要」という理念のためでもあります。しかし、それと同じぐらい、素晴らしい能力と民間での経験を持った他の候補者も心から応援しました。

これからも私たちは、当選・落選関係なく、参集してくれた仲間たちと共に闘っていく所存です!