風刺漫画家を始め12人が殺害された週刊新聞「シャルリー・エブド」の襲撃事件に端を発するフランスでの連続テロ。11日にはオランド大統領、メルケル首相、キャメロン首相などのヨーロッパ各国の首脳の他、対立するイスラエル・ネタニヤフ首相とパレスチナ自治政府・アッバス議長なども参加して大規模なデモが行われました。これは世界へ発信するメッセージとして、意義深いものだったと思います。


言うまでもありませんが表現の自由は民主主義を維持していくうえで欠かすことができません。私たちは異なる意見を受け止めて、率直に議論することの尊さを、この事件を通して再認識する必要があります。


また同時に、自由が与えられているということは責任もあるということです。
日本でもヘイトスピーチが問題になっていますが、度が過ぎる侮蔑的な攻撃は相手を傷つけ、憎しみの連鎖を生んでしまいます。特に国や社会によってマイノリティーとして生きている人々に対する差別的な言葉は、そうでない方々よりも何倍も響くのです。


今回の事件は私たちに様々な課題を改めて突き付けています。
普遍的な価値を守るための民主主義はいまもなお発展途上のシステムだということを認識し、どうすれば成長できるのかを考え続けていく必要があります。