議論や交渉で打ち負かされそうになったり、批判を浴びたりした時にどのような行動を取るか。人の本質はその時に現れると思います。
隠れる人、耳をふさいで聞こえないふりをする人、強気に反論する人、切れる人、聞いているふりをして聞き流す人、何かを学び取ろうとしっかり聞く人・・・。
最低なのは、その場・その時ではなく、後で違うところから手をまわして攻撃を仕掛けてくるような人です。
韓国朴大統領の自国のマスコミに対する告訴攻撃や、産経新聞支局長に対する出国禁止処分及び在宅起訴には正しくそのような印象を受けます。
しかし、日本も対岸の火事ではありません。
以前たまたま見たクローズアップ現代(NHK)で国谷アナウンサーの一生懸命な質問に対し露骨に不快感を表す官房長官の姿を見て「ここまで堂々と嫌悪感を見せるようになったか。危険な兆候だな」と感じました。
その後もマスメディアに対する様々なプレッシャーが耳に入るようになりましたが、自民党が11月20日にテレビ各社に送った選挙に関する要望書には驚きました。出演者の発言回数や時間、ゲストの選定、テーマの設定など詳細に示しており、露骨にメディアを抑え込もうとしているようにしか思えません。
昨夜の「朝まで生テレビ!」で、評論家の荻上チキさんなどの出演が急きょ取りやめになったことにも影響しているのは間違いないでしょう。
批判されて気に食わないと思ったら手をまわして威嚇をする(もしくは事前に芽を摘む)。
程度の差はあれ、安倍総理と朴大統領は似たようなことをしているように見えてしまいます。似た者同士だからこそ、現政権同士では関係を修復するのが難しいのかもしれません。
本来は自由と民主主義を東アジアで最も標榜しなくてはいけない両国が競い合うように統制強化を図っていくような現状。国民の間でも不安が徐々に高まってきています。
マスコミが「遠慮」をするような状況では、益々ネットの力が重要になってきます。国民の声が直接、影響力を持って政治と社会に届くような状況まで、早く(しかし冷静沈着に)成長する必要があります。