11月25日に書かせて頂いた「政党とチェーン店FC本部の共通点 」のブログ。いつもと違い、アップ直後よりも時間が経過してからの方がじわじわと反響が届いています。
昨日、政治記者や経済記者からインタビューを受けた際も同ブログの話題になり、更なる共通点に気付き、益々「政党=FC本部」との思いに至った為、今日は簡潔にその続編を書かせて頂きたいと思います。



2011年の統一地方選挙に東京都選出の末席国会議員として参加させて頂いた時のことです。
数名の先輩議員たちが公認面接を仕切っていました。
私もそれに参加をさせて頂きましたが、初当選から1、2か月後のことでしたので、政治については右も左も分からず、オブザーバー的な存在でした。



私が驚いたのは、その合格レベル。
何度か反対したり、異議を申し立てたりしましたが、ほとんど通りませんでした。
「タリーズのアルバイト面接でも絶対に不合格」と思えるような方々にも、次々と公認が出されていったのです。
面接の内容も「家族には応援してもらえるのか」「金はあるのか」という話が中心でした。



それはまるで加盟店オーナーの面接で「やってはいけない例」を見ているような気になりました。

もちろん家族の応援(お店の経営が厳しくなったら、家族総出で店に立つことになります)は大切ですし、お金がなければ始まりません。



しかし、それ以上に大切なのは「本部の理念と目標(=政策)を共有しているか」「事業を理解しているか」「厳しい時でも危機打開力を持っているか」などです。
私がタリーズの加盟店面接の時に必ず聞いていたのが「あなたの人生の目的と目標を教えて下さい」でした。それによって、想いを共有できるか、一緒に同志として闘えるかを確認していたのです。



政治家ならば、尚さら重要なはずです。



急に人気が出たFC本部の良くある失敗・倒産例に「急拡大しすぎたこと」があります。
金(=議席、政党助成金)に目がくらみ、一気に売上とロイヤルティ収入を増やそうとして、大した審査や面接もせずに誰でも彼でもFC加盟させてしまった結果として起こります。トレーニングが追い付かないのでサービスは低下し、料理のクオリティーも下がるのでお客様も離れてしまいます。
そしてバックグラウンドチェックが弱いので、のちに不祥事加盟店なども多く発覚したりします。(それも、急拡大した政党で不祥事議員が多く出るのと同じ理由です)。


企業を大きくする手段として ①オーガニックグロース(有機的成長) ②マスプロダクショングロース(大量生産的成長) ③M&A(合併・買収)の三通りがあります。



民主党や維新の党は③を使いました。
結果、大成功したかにみえましたが、三党合併の様な政党の理念はバラバラであったことが露呈し、党内をまとめられず、一気に失速してしまいました。
維新の党もいまだに東と西のいがみ合いが続いています。



みんなの党は②を使ったということになりますが、結局は上記の通り急拡大のツケがまわり、「人気にあやかって、とりあえず当選した」議員たちがバラバラになってしまいました。
(11月25日のブログをご参照下さい)
東京都の地方議員も、当選者85名の内、40名しか残っていません(今回の解党騒ぎが理由ではなく、結いの党から直近の内輪もめの間で既にそうなっていました)。

私は野党が本気で腰を据えて成長するには①を選ぶしかないと思っています。有機的に、一店舗ずつ店を増やすのと同じで、議員も少しずつ増やしていくのが最も強い組織をつくるのです。



これを言う度に批判されてしまいますが、言い続けます。
政治も経営も基本は同じなのです。