「法相の服巡り国会20分遅れ」
「野党側が問題視したことで議論が紛糾し本会議の開会が約20分遅れた」
「野党がやり玉に挙げている」



昨日から今日にかけて新聞やTVで報道されている「赤いストール騒動」の論調を見ていると、マスコミの問題を再認識することができます。



裏付け取材もせずに流してしまうTV局なども問題ですが、一番問題なのは、私に直接取材をしている産経新聞。


昨日のブログに書いたことをしっかり記者に説明しましたし、実際ブログも読んでいるとのことでしたが、出てきた記事が「野党の襟巻抗議で理事会が長引き、参議院本会議の開会が20分遅れる」でした。
ここまで嘘を書いて印象操作をして良いのかと驚いてしまいます。



因みに、別の大手新聞の記者からも取材を受けましたが、その方は「松田さんに話して頂いたことが真実なので、これは特に記事にする話じゃないと思って、記事を見送りました」と夜中に連絡してくれました。



細かい事を書き出したらA4で5ページぐらいになってしまいますので、簡潔に説明させて頂きますが、昨日も「議院運営・理事会(議運理)」が始まったのが通常通りの9:30AM。その次に予定されていたのが9:40AMからの「議院運営・委員会(議運委)」。そして、その後は各理事・委員が自分の会派の議員たちが集まっている会議室に戻って、ブリーフィングを行い、10:00AMからの本会議に備えるという段取りになっていました(通常通り)。



ところが、イレギュラーな問題がある時は、その予定が遅れることもあります。
昨日は冒頭、自民党から「西川農林水産大臣の本会議での誤答弁問題」と「片山さつき委員長の御嶽山ツイッター誤発言問題」の説明などがあり、その話だけで約15分掛かってしまいました。その後で、「国会議員の個人渡航(国会開催中にも関わらず、原則禁止されている委員長が2名。合計17名。全員の名前と日程や理由などを各理事が説明します)」、「議案の賛成者変更」、「本会議の議事」があり、最後に「その他」のところで約30秒で私が「松島大臣と猪木議員を例に出して、ストールは可能なのか、駄目なのかの確認」をしました。(服装は意外と重要で、理事会でのテーマになることが多いのです。間違った服装と言われて、本会議に入れなくなったら大変ですから。実際そのような問題が過去一年間でも2,3件あります)その後、他会派からも関連質問があり、誰もちゃんと答えられなかった為、「基準や説明を明確に願う(後日でも可)」と再質問しましたが、合計して2~3分ぐらいだったと思います。しかも、報道されているように喧嘩腰に話をしたのではなく、「二人の服装とストールを見ても、違いがわかり辛いですよね」とユーモアも兼ねて提起したので、理事会内は笑いもあり、穏やかな雰囲気だったことも付け加えさせて頂ければと思います。(実際、全員が「分かり辛いので引き続き協議しましょう」という流れでした)



つまり、確かに理事会は合計30分程度遅れてしまったのですが、「野党が持ち出したストール問題」を主因とし、「野党はとんでもない」という論調は完全に間違っているのです。
むしろ疑問なのは、これだけ多くの議題が事前にセットされているのに、なぜ理事会の時間をたった10分にするかということです。「今日は議題が多いので9時スタートにしよう」とすれば、このような遅延問題は解決されるのではないでしょうか。



まあ、今回は大した話ではありませんので、目くじらを立てる事はないかもしれません。しかし、慰安婦問題記事のように大きな偽装花火を打ち上げるやり方もあれば、今回のように恣意的な記事をどんどん積み重ねることによって、自分たちの思うようにイメージを作り上げてしまう「印象操作」も日々行われているという事実を知って頂きたいと思い、記事にしました。チリも積もればで、その方が無意識に脳裏に焼き付いてしまい、怖いようにも思えます。最近はそんなことばかりを画策し、勤しんでいる、劣化した新聞社・マスコミの姿が本当に目立ちます。



今ある防御策としては、ダイレクトな情報をネット上で確認して頂くことだと思います。