昨日、裏千家 千玄室大宗匠が会長を務められる日本国際連合協会の「つどいの夕べ」が開催され、協賛会員を中心に400名を超す多くの方々がお集まりになり、親睦を深められました。





「福田元総理のご挨拶」






「乾杯の音頭を取らせて頂きました」



私は今年も乾杯の挨拶を仰せつかり、以下のようなお話をさせて頂きました。



『日本の国会は長らく閉会中ですが、世界情勢は目まぐるしく動き続け、直近だけでも、ウクライナ、パレスチナ、イラク、イスラム国、そして東アジア・・・と各地で様々な問題が絶えず勃発しています。



私が子供の頃に住んでいた西アフリカを中心に猛威を振るうエボラ出血熱のさらなる感染拡大を阻止するため、WHO、国連、各国政府が連携し、国際的なリスクマネージメントをしっかり確立することが必要です。



国連は日々押し寄せる世界的な課題に、休む暇もなく取り組んでいます。そう考えると、国連に対する国民の理解と協力を増進するという理念のもとに設立され、日本人国連職員を増やすという目的をもった本協会の役割は非常に重要なものです。



私自身も大学時代に国連英検の特A級をなんとか取得しておりますが、国連の日本人職員数が非常に少ないのが現状です。今日は学生の皆さんも多くいらっしゃっていますが、ぜひ、将来チャレンジして頂きたいです。



そして、なにより、大宗匠には引き続き国連のリーダー、そしてシンボルとして、これからもご健勝にて、我々を先導して頂きたいと心から願っております。』





「大宗匠と将来が楽しみな学生たちと」



毎年思うのですが、本当に優秀な学生たちが国連に興味を持って、本パーティーに出席してくれています。
しかし、日本の拠出金が各国の中で2番目に多い中においても、国連の職員数が増えないという現実があります(国連事務局の専門職に占める日本人の割合は、なんと約1.7%。国連システム全体のなかでも約3.5%)。



国際情勢がますます不安定になる中で、日本は東アジアの安定化の為にもリーダーシップをとっていかなければなりません。そのためにも国連を中心とした国際機関に、平和と民主主義に対する理解と強い思い入れのある日本人職員を増やしていく必要があるのです。


明確な目標設定とプロセス管理が欠けていることが一因だと思いますので、引き続き外務省にも働きかけていきたいと思います。