今年のお盆休み。皆さんはゆっくり休むことが出来ていますか?



ご先祖様やご家族の霊を供養する「お盆」に似た行事は他国でも見られます。

例えば韓国では、旧暦8月15日にお寺でご先祖様を供養し、お供え物などをするそうです。


台湾では、4月5日にお墓参りをしてご先祖様を供養します。


一方、キリスト教では11月2日に「死者の日」という全ての死者の魂のために祈りをささげる日があります。この行事はキリスト教圏では各地で行われていますが、中でもメキシコのものは骸骨を飾ることで有名です。これは、キリスト教の「死者の日」の習慣とアステカの文化とが融合したものだと言われています。また、11月1日の「諸聖人の日」(全ての聖人と殉教者を記念する日)とケルトの文化が融合したのが、最近では日本でも知られるようになったハロウィーンです。

どの国でも亡くなった方を偲ぶ行事があるのは同じですね。ただ、宗教や地域の文化にも影響されているため、少しずつ違いがあります。

日本のお盆は、旧暦7月15日頃(今の8月中旬)にご先祖様の霊がこの世に帰って来るという日本古来の信仰と、祖先の霊を祭る仏教行事である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」とが結びついて現在の形になったと言われています。

お盆の語源ともなった「盂蘭盆会」とは、お釈迦様の弟子の1人が餓鬼道に落ちて苦しむ母親を救うために多くの僧侶を招いて供養したところ、その母親が極楽往生を遂げたというエピソードに由来しています。

母を思う息子の健気な願い、すなわち家族の絆がテーマでもあるのです。

8月は歴史を振り返る機会の多い月です。この時期にはお墓参りをすると共に、日本人が歩んできた歴史、そしてご家族について考える機会にして頂ければ良いかもしれませんね。