通常は年功序列、縦割り、身分保障などで守られている日本の公務員のモチベーションを上げるのは難しいと言われています。



つまり、民間のような(明確な数字による)能力主義や、「いつクビ(降格)になるか分からない」という競争原理が働いている環境の方が、人は頑張って働くのです。



しかし、私は東電の原発部門のケースだけは違うと思っています。



国民からは「事故を起こした張本人だから、危険な原発で働いて当たり前」と思われ、汚染水のトラブルが続出すれば「何をやっているんだ」と非難される。
下請け会社の社員は、健康や生活の保障もなく、更に不安な状態です。
現場の皆さんは疲弊していて、凡ミスのヒューマンエラーが止まらない状況が続いています。







その一点だけを考えても、東電の原発は国有化し、社員は公務員として働いてもらった方が良いと提言させて頂きました。


その方が純粋に「国の為に頑張るんだ」というプライドと責任を感じてもらえるようになるからです。

国の命運を握ると言っても過言では無い汚染水対策や、放射性物質の除去、そして先の見えない廃炉作業。これらをしっかり処理できるかどうかは社員や作業員のモチベーションに掛かっているのです。






残念ながら、廣瀬社長には全くその気がないようです。
どうしても、東電を分離させられるのが嫌なようです。



私が提案している「原発国有化スキーム」は何か問題点があるかとお聞きしましたが、明確な回答はありません(それは総理も大臣も同じですが…)。
逆に「所有権分離を拒む理由は何ですか?」とお聞きしても、明確な回答はありません。



とにかく今の体制を維持して守りたいとう考えなのです。
その気持ちは分からなくもありません。
ご自身が社長をされている間に、東京電燈が1883年に設立されてから131年間続いた大企業を分離するような決断はなかなか出来ないでしょう。



しかし、多くの企業再生や、MBO/TOBによる復活劇を近くで垣間見てきた私には、東電が新たなスタートを切った方が絶対に良くなると信じています。
安定供給も国が一旦管理するので、心配はありません。



既に委員会の場で複数回、総理や大臣とは議論していますが 、今回は初めて廣瀬社長と議論させて頂きました。  
諦めずに、提案し続けます。



これが日本を真の電力自由化に導き、東電をもう一度未来のある会社に変えるロードマップだと信じています。






「4/1にあった三年ぶりの入社式。出席は380人中128人とのことでしたが、社長自ら「オール東電で一丸となって」と繰り返し言っているのだから、高卒の社員も併せて、全員一同に介してやるべきではないか?とも提案させて頂きました(なぜ高卒は入社式に参加できないのでしょうか…?日本は学歴で差別する国であってはいけません)」