昨日、以下のような記事を目にしました:

【AFP=時事 1月20日(月)15時49分】
『全日空(All Nippon Airways、ANA)は20日、先週末から放映が始まった同社の新テレビコマーシャル(CM)に対し、外国人をステレオタイプ化していて人種差別的だとの苦情が寄せられていることを明らかにした。個別に謝罪しているが、CMを打ち切るかどうかは未定という。問題となっているのは、3月から東京・羽田空港(Haneda Airport)発着のANA国際線が増便されることをアピールする30秒間のCMで、18日から放映中。ANAのパイロット制服を着た俳優の西島秀俊さんとお笑いタレントのバカリズムさんの2人が、国際線航空会社としてのANAのイメージアップについて英語で会話している内容だ。
「日本人のイメージ、変えちゃおうぜ」と西島さんが言い、バカリズムさんが「もちろん」と応じるのだが、このときバカリズムさんの見た目は、金髪のかつらと高さを強調したゴム製のおもちゃの鼻を付けた姿に変わっている。
 金髪に青い目、高い鼻といった多くの日本人が抱く魅力的な白人の典型的イメージを象徴したものだ。しかし、このCMが日本の英語ソーシャルメディア上で物議を醸している・・・』




私もたまたまそのCMを見たことがありますが、確かに違和感を覚えていました。それは金髪のかつらとゴム鼻が上記に書かれているような「魅力的な白人のイメージを象徴」したものではなく、見る人によっては「馬鹿にされている」と感じるような作りになっていたからです。
私は海外で育つ中で「人種差別」を数えきれないほど経験してきました。また、TV・新聞・雑誌などで日本人のステレオタイプとして「極端なつり目、平坦な顔、牛乳瓶の底のようなメガネ、出っ歯、貧弱」などのポイントが必ず描かれていたことを、いつも悲しく感じていました。だからこそ、そのCMを見た時に敏感に反応してしまったのかもしれません。




しかし、鼻が高い事をコンプレックスに感じている外国人が大勢いることをご存知でしょうか。また、ブロンドヘアーの女性を「あまり頭が良くないイメージ」として語る人が少なからず米国に存在します。バカリズムさんの金髪ロン毛は女性に変装しているようにも見え、「ブロンド女性」を馬鹿にしたと勘違いされた部分もあるのかも知れません。



以前はちびくろサンボやダッコちゃんも人種差別との関連性が指摘され、書籍絶版や販売中止などの問題を起こしています。日本が「思いやり」や「やさしさ」を前面に出して国際社会の見本になることを目指すのであれば、外国人の視点を理解して物事を見られるようにならければなりません。


小さな事だと思われるかもしれませんが、そのような事が真の「おもてなし」に繋がるのだと思います。2020年へ向け、意識の向上を根付かせるよう、私もオリンピック推進議連の一人として、東京選出の国会議員として、尽力していきたいと思います。