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重要免震棟を出て、原子炉注水ポンプ,処理水貯蔵タンクや乾式キャスク仮保管設備現場(使用済核燃料保管場)を見た後は多核種除去設備(ALPS)の前でバスを停車し、説明を受けました。


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ALPSは増え続ける原子炉・タービン建屋などから吸い上げた汚染水(現在一日約800トン)を、セシウム吸着装置や淡水化装置を経て、タンクに貯蔵する前に放射性物質を取り除く装置です。現在はA・B・Cの三系統が設置されていますが、ゴムパッドの放置による機械停止などで、まだ正式稼働が出来ていません。
また、三系統がフル稼働となっても、一日750トンの処理能力しかないため十分ではありません。早急に、もう一基の増設と、ゴムパッド放置のような単純ミスを無くす為に、徹底したオペレーション管理を行うよう依頼しました。


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地下水バイパス揚水井(山側から流れてくる地下水を一部汲み上げ、海に流すシステム)を確認した後は、漏えいが続いて問題となった貯留タンクを下車して視察。
汚染水が300トン漏れて大問題となった現場の近くです。
肝心のタンクは既に撤去されていましたが、フランジ型タンクの接合部分や錆などを間近で見て、完成後約2年とは思えないほど古く感じました。放射性物質がタンクにどのような影響を与えるのかは計り知れません。出来うる限り早い時期に溶接型へ交換することを要求しました。


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次に原発1~4号機の視察。4号機で11月から予定されている1533体の燃料棒取り出し作業の前に、燃料プールから瓦礫を撤去する必要があります。正しくそれが行われている最中でした。その為に建築された外壁には東京タワー1棟分の鉄骨が使われているそうです。


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しかし、大変な危険が伴う取り出し作業。これだけ多くのヒューマンエラーが続いている東電任せには出来ません。自民党政権は政府が前面に立つと約束をしました。ならば、プライドよりも安全性を優先してもらい、世界中から有識者を招致してチームを作り、一つひとつ責任を持ってミスの無いように取り組んでもらいたいと思います。
(つづく(次が最終です))