ボストンマラソンは近代オリンピックの翌年に始まり、アメリカでは知らない人がいないほどの最大級スポーツイベントです。



私もレキシントン(ボストンから車で約15分)在住のころは、毎年のように家族で応援をしに行っていました。瀬古さんが優勝した時の感動は今でも忘れられません。



現地をよく知っているだけに、テロ発生時の生々しい映像が流れる度に目を覆いたくなりますし、8歳のかわいらしいお子さんを含む3人の犠牲者の事を考えると、胸が苦しくなります。



現在、マラソンのように長距離で、出入り自由なイベントのソフトターゲットテロ(警備が難しく、不特定多数が標的のテロ)を完璧に防ぐ方法はありません。しかし、2001年の米国同時多発テロ以降、特にビンラディンが呼びかけてからは、ターゲットが明らかにソフトに移ってきているのが明らかなのです。



日本のテロリズム対策は未熟だと言わざるを得ません。
本来は最も警備が厳しくないといけない国会まわりや議員会館まわりにいると、それを痛感します(議員になりたての頃に改善要求をしています。具体的に書くとターゲットになる可能性がありますので公表できませんが)。



また、港区に住んでいて異変を感じた時、警察に連絡をしたことが数回ありましたが(あえて国会議員だと言わずに)、あまりにも対応が悪く、空いた口がふさがりませんでした。



「日本は平和で安全だ」という神話が、警備をする側の人間にまで蔓延してしまっているような気がします。



安倍首相は先日の予算員会で「警察は重要施設の警戒警備や、人が多数集まる場所の警備対策の徹底にあたっている。安全の確保に万全を期していきたい」と答弁していましたが、口だけではなく、自らが先頭に立って警備の強化を実現してもらいたいと思います。日本が世界で誇れることの一つが「安全」です。しかし、それには「今のところ」という前書きが付きます。オウムのサリンテロのような事件が再発すれば、原発事故後ということもあって日本の信頼は完全に失墜し、二度と取り戻すことが出来なくなるでしょう。