アウンサンスーチーさんが来日しています。
私は昨年1月にミャンマーを訪問 し、大統領や大臣たちと民主化について話をしてきました。



スーチーさんが解放されて国会議員になれたことによって、ミャンマーの民主化は確定したと思われがちですが、現実はまだまだ遠いところにいます。



ロヒンギャやカチン族などの少数民族への制圧は厳しく、虐殺と内戦状態が続いています。多数民族であっても、スーチーさんが率いるNDL支持者に対する締め付けは看過できるレベルではありません。
そして、なによりも、軍関係者が1/4の議席を抑えることが定められている現憲法下では、軍事政権から脱却することはないのです。



そのような状況下でも、国際社会の応援を受けながら、一歩、そしてまた一歩と民主化への道は進められています。スーチーさんというリーダーと、民主化を望む国民がいる限り、その流れは続くでしょう。



しかし、このタイミングでのスーチーさんの来日を北朝鮮の金正恩はどのように思ってみているのでしょう(情報として耳に入れられていない可能性もありますが)。
ミャンマーの大臣の一人が個人的に語ってくれた言葉を思い出します。
「民主主義の流れは、メコン川の流れのように止める事は出来ないだろう。無理にせき止めようとしたら、逆に決壊して、大惨事になってしまう。スピードを遅めることは出来たとしても、止めることは出来ないのだ」