北朝鮮3度目の核実験が行われ、安倍首相は追加制裁として朝鮮総連幹部5人の再入国を禁止しました。


私はミサイルや核実験の北朝鮮問題に関して委員会の場などで質問と提言を行ってきましたが、一番古いものでは国会議員になりたての2010年10月のものがあります。
経済産業委員会だったのですが、記録を見ると「制裁は各国と連携を取って進めなければ効果が無い」と話をしています。実際、ピーク時で1569億円あった日朝輸出入額(2001年)は現在ゼロとなっていますが、それを上回る貿易が中国との間で増えているのです。ロシアやインド、そして東南アジアの国々も増加しています。


その現状を見ても、単独で朝鮮総連幹部の再入国を禁止したとしても、効果はほぼ無いに等しいでしょう。


やはり、力を入れるべきは国際的な協調です。中国に輸出入禁止を飲ませるのは無理だとしても、他の友好国には国連の場や、6か国協議、そして2国間交渉で、協力を強く求めるべきです。最終的に貿易相手国が中国だけになり、属国度が進んだとしたら、その方が今よりも交渉がしやすくなるはずです。


国連安保理も安保理決議違反となる核実験に踏み切れば「重大な行動を取る」と厳しく警告してきたため、今回はどの程度の制裁に踏み切るかが注目されています。安倍首相は、この北朝鮮の核実験強行という「チャンス」をどう生かすのか。厳しく注視していきたいと思います。