米国に引っ越す時に渡された「はだしのゲン」。
私が最も影響を受けた漫画のひとつです。
その作者、中沢啓治さんが逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。



作者ご自身の被ばく体験をもとに描かれた大作。
家族を次々と失ってしまう悲しさと恐怖。
戦争や大量破壊兵器の愚かさを子供心に強く感じとることが出来ました。



将来は漫画やアニメを通じて日本の事を伝えたいと思っていた私は、米国の友人に、訳しながら読んであげたこともあります。
あまり真剣に受け止めて貰えなかったので、悔しい気持ちになったことを思い出します。



ところが、一番その恐怖を学ばなくてはいけなかった日本自身が、杜撰な安全設計・危機管理の原発により、再度、放射能に苦しめられることとなってしまったのです。



しかも、直後の国政選挙ではメイン争点からも外れてしまいました。



中沢さんは、この状況を見てどのように感じていたのでしょうか。
私たちは、もう一度倫理観から原発を考え直さなくてはいけません。



「はだしのゲン」がこれからも、日本だけではなく、世界で、読み伝えられるようにしていきたいと思います。