一部の方々から「松田議員が濡れ手に粟。メディアフラッグ の株式上場で一儲けしたというのは本当か?」という問い合わせが寄せられています。



確かに私は同社の新規上場(IPO)の際、一部の保有株式を売却させて頂きました。しかし、かなり誤解を招いているようなところもあるようなので、本ブログで説明をさせて頂きたいと思います。


私がメディアフラッグ社に出資したのは2005年4月のこと。
三和銀行(現・三菱東京UFJ)時代の1年下の後輩である福井さんが2004年に会社を設立したばかりで、資金が必要だとの依頼を受けたからです。その当時は同社が成功するのか失敗するのか全く分からない状況でした(彼のサクセスストーリーについても後日書きたいと思っています)。



私が共同経営ではないベンチャー企業に出資をする時のスタンスは「この経営者は信用できる。あとは、株主としてうるさい事は言わず、アドバイスを要求された時以外は静かに見守ろう。完全なサポーター役になろう」というものです。



それから約7年半。
先週の金曜日に晴れて、メディアフラッグが東証マザーズに「新規上場(IPO)」を果たすことが出来たのです。



上場にあたり、数か月前に私は福井社長から「公太さんの株を売り出してくれないか」とお願いされました。会社が上場する際、流通の為、一定の株数以上は売りに出さないといけないというルールがあるからです。当初、私はメディアフラッグの株を売る予定は全く無く、これからも長期で保有するつもりでした。また、「売り出しの株価が低すぎるのではないか」とも思っていました(大体IPOを請け負う証券会社は、相手が小さな会社だと、足元を見て売り出し価格を低く設定するようにします。そのカラクリについても後日書きましょう)。



よって、はじめは悩みましたが、今回も困っている福井社長の最大のサポーターとして応諾することにしました。



結局、上場時の900円の売り出し価格に対して、初日の終値は2170円。週末をまたいだ月曜日の株価は前場の高値で約2.7倍の2415円まで伸ばしています(仮に1億円を売り出さずに、いま売っていたら、2億7000万円になっているという事になります)。


今回売り出しをしたのは、私と福井社長(二人が同数で最大)と3社のみ。資産が目減りする可能性を感じながら、メディアフラッグの上場をしっかりと実現させる為に売り出したのであって、決して身勝手に小遣い稼ぎをする為では無かったという事をご理解いただけるのではないかと思います。



私はメディアフラッグ以外にも、2006年以降、多くの会社に出資をしてきました。それは、自分がベンチャー起業家として得たものの大半は、これから新しく生まれるベンチャー企業へ還元していこうと、創業当時から決めていたからです。しかし、残念ながらその多くが、リーマンショック後に消えてしまいました。よって、現在も出資に関してはマイナスの方がプラスよりも圧倒的に大きいという状況です。



しかし、全く後悔はしていません。裸一貫、ゼロから(借金からですから、マイナスからが正解?)始めた自分にとって、得たものは、最終的にゼロに戻ったとしてもツーペーでしかないのです。お金はあの世まで持ってはいけない、天下の回りものですから!
(そこに日本人が気付けば、景気は良くなると思うのですけどね…)



これからも、違う形ではありますが、国会議員として「ベンチャー企業が伸びやすい環境づくり」、そして「お金がまわる仕組み」を、様々な施策を通じて実現していきたいと思っています!