安倍晋三さんが自民党新総裁に選出されました。



自民党の草の根的な活動を担っている「自民党員」の得票率では石破さん47%>安倍さん29%(ドント式では165対87)という結果が出ていたので、どれだけ国会議員がその判断を汲み取れるかが注目されましたが、案の定、最後は永田町の住民たちの論理(派閥、自分に不利・有利)で決まってしまいました。



他政党の事ですし、ルールはルールですから、それをどうこう言う気持ちはありません。
安倍さんの再チャレンジも、あっても良いのではないかと思います。



しかし、こういう状況を見ていて心配になるのは、本当に国会議員は国の主権者たる国民の意向を大切にすることが出来るのか?最後の最後は、自分のメリットを押し殺して、国民のニーズを優先させる事が出来るのか?という事です。



みんなの党は原発存続の可否も、首相の選択も、国民の意思を大切にする為の法案を提出しています(原発国民投票、首相公選制)。
例えば、首相公選制の法案は、憲法改正なしの方策を練ったものなので、最後は国会議員が国民の選んだ候補者を「尊重」して首相を指名する必要性があります。しかし、今回のような顛末を見ていると、本当に国会議員が国民の選択を尊重できるのかどうかが心配になってしまうのです。



一事が万事。今回起こった事は、自民党議員、国会議員の姿を端的に表しているような気がします。



今の段階で安倍新総裁に期待することは只ひとつ。



是非、派閥優先の政治は今回の自分が勝った総裁選で最後にしてもらい、自民党の中を改革することから始めてもらいたい。



それは3年間の与党・民主党の失政に甘んじて、「表向きは批判、裏では談合」に終始してきた結果、自分たちの改革を全くしてこなかった姿が浮き彫りだからです。



今は自民党総裁選のキャッチフレーズだった「日本を、取り戻す」が「政権を、取り戻す」にしか見えません。それでは民主党が2009年の総選挙時に掲げたキャッチフレーズ、「政権交代」と同じになってしまいます。



「取り戻す」が「目的」になっていたとしたら、安倍新総裁の元でも自民党には明るい兆しが全く見えてこないでしょう。