$松田公太オフィシャルブログ Powered by Ameba

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私が伝えたかった事のポイントは以下の通りです。

• 総理と外務大臣は「国際的にこの問題(竹島)を強く訴えていく」と繰り返すばかりだが、ICJへの付託、調停の提案、そしてパンフレット作りぐらいしか案を持っていない。私は長期VISION(ゴール)と戦略が必要だと思っている。世界各国の一般市民に、竹島問題を正しく理解してもらう事は、重要な施策の一つだと思う。よって、オリンピックで起きてしまった事件なども、厳しく訴えるべき。十数億人のサッカーファンなどが認知することとなる。
 
• もう一つ「国際的に訴える」為に必要な長期戦略は「教育」。海外では、よく韓国人や中国人が、戦争や領土問題の話をしているのを聞く。残念ながら、私のまわりにいた日本の学生たちは、それに何の反論もできないでいる。「それは貴方たちの見方ですね。我々の見方はこうですよ」、という話が出来ない。隣国への配慮だけで左右される学習指導から、自国の立場を正しく主張できる日本人を育成する為の教育に変えるべきではないか。竹島問題に関しては、教科書の記述量を増やすべきだと思う。他国に対して憎しみを覚えるような教育は絶対にしてはいけないが、事実は事実として伝えなくてはいけない。例えば「日本の竹島に関する主張はこうです。それに対して、韓国はこのような主張をしています」と詳しく両論併記するのが良い。中身については子供たち自身に考えてもらう癖をつけてもらう。そして、長期的には、韓国や中国にも両論併記をしてもらうよう交渉していくべき。 

• 今のように「ICJに訴える。しかし、韓国が受けないのでどうしようもない」的な事を闇雲に繰り返すのではなく、長期的戦略に立って、ICJの仕組みを改善する努力などをするべき。例えば、4年後の2016年にはICJの設立70周年になるが、そのアニバーサリーに向けて、強制管轄権の義務化を各国に働きかけるのも良いかもしれない(現実的には、4年後は無理だろうから、34年後の100周年を目指すべき)。とにかく、この問題を今のように半永久的に先送りするのではなく、具体的なVISIONを持って、取り組んでいく必要がある。 

• 安全保障条約のような約束が本当に発動されるかどうかは、その時々の政権によっても変わってくるもの。オバマ大統領は、中国に対して協調的な姿勢をとってきたし、日本の民主党政権も、「東アジア共同体構想」を打ち出し、中国寄りの姿勢をアピールしてきた。そして、普天間基地の移転問題などで、米国の信用を失ってしまった。残念ながら、日米基軸の関係は大きく揺らいでいるのが現状。野田総理はオバマ大統領と、この尖閣問題について話をしたことが無いようだが、直接話し合うべき。 

• 尖閣諸島に関しては、米国に過度な期待はしない方が良いかもしれない(ワーストシナリオを考える)。自国の領土は自分たちで守るしかない。その為に尖閣諸島に自衛隊を常駐させるべきだと思うが、如何か?野田総理には、このような状況下なので、それを一つのオプションとして検討して頂きたい。

• 先日、不法に上陸をした14人の活動家。この中に、中国軍と関係している者がいたとしたら、最終的にそれは自衛隊法76条に定めた「自衛権の行使」に繋がる事態に発展しかねない。本当に身元を良く調べたのか?14人の中にはパスポートを所持していない者もいて、彼らの名前も年齢も自称でしか確認を取れなかった。そんな事で確認したと言い切れるのか?再度10月にも大船団で来るとの話もあるが、その中に軍の関係者が多く隠れていたとしたら、自衛権の行使に繋がってしまうかもしれないので、敢えてあやふやにしているのではないか?

• 中国がこの尖閣諸島に関して、ICJへの共同付託を申し入れてきたらどうするか?私は、尖閣諸島は日本固有の領土で、領土問題は存在しないと確信しているが、中国や台湾が強硬だという現実から目を背ける事は出来ない。これはあくまで考え方の一つだが、ICJへの付託を受けて立つのも一考ではないか。もしそうなれば、国際的にも韓国が竹島の問題で出てこないのはおかしいという事を堂々と伝える事ができるようになる。それも、問題を根本的に解決するための長期戦略の一つとして検討に値するのではないか。

それに対する野田総理大臣、玄葉外務大臣、森本防衛大臣、枝野経産大臣の答えや如何に・・・。

一言で言うと、歴史教育(教科書)を強化する部分は野田総理に前向きな答弁を頂けましたが、それ以外は相変わらずあやふやか、逃げの一手でした。
やはり政党として・政治家としての強い理念や長期ビジョンを持ち合わせてないと、こうなってしまうのだなーと、痛感しました。

質問時の様子は参議院インターネット審議中継で見る事が出来ますので、ぜひご覧下さい。

PS 私が最後にした質問で起こった事は、現在、野党間で協議中です。明日のブログには何かしらアップできるかもしれません。


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平成24年08月27日(月)

【参議院】予算委員会
09:00 ~ 11:54 集中審議(テーマ:外交防衛等)
松田公太 議員 10:07 ~ 10:45
※質疑時間は、進行の状況により前後することがございます。

インターネットでは、以下のリンクよりご覧いただけます。
(終了後もご覧いただけます。)

<参議院インターネット審議中継>
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
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