8月15日は日本での終戦記念日ですが、韓国では独立記念日(光復節)とされています。



李明博大統領が竹島に上陸した日(8月12日ブログ参照 )、マスコミの前で喜々としてコメントをする姿を見て嫌な予感がしましたが、前日には耳を疑いたくなるような事を発言してしまいました。



「(日本の植民地統治期に)亡くなった独立運動家に対し、心から謝罪するのが天皇陛下の訪韓の条件」 
「『痛惜の念』との言葉だけなら、(訪韓の)必要はない」(1990年盧泰愚大統領来日時の宮中晩さん会での天皇陛下のお言葉から引用)



李大統領のここ数日間の一連の言動には、いろいろな背景があるでしょう。実兄が収賄で逮捕され、自身の大統領選挙資金にも疑惑が及びかねず、退任後は逮捕されるかもしれないという恐怖心。与党セヌリ党が引き続き政権を担って欲しいという思惑。「経済大統領」との前評判にもかかわらず経済が不調のため、支持率が下がり続けることへの焦り。あるいは、日本にガツンと言ってやった大統領として歴史に名を残したいという個人的な野心などなど・・・。



しかし、もっとも根底にあるのは日本の経済力が低下したことにより、韓国(中国やロシアも同様ですが)にとって恐れるに足りない存在に成り下がってきたという事ではないでしょうか。



そしてもう一つが、民主党政権が3年で作り上げてしまった弱腰外交の結果なのです。李大統領は兼ねてから慰安婦問題で日本に謝罪や賠償を要求してきましたが(元とは言えば1993年に自民党の河野官房長官が発した河野談話が原因ですが)、それに対して野田総理は「知恵を絞りましょう」というあやふやな言葉を使ったり、前原政調会長(2011年当時)も新たな基金創設が選択肢のひとつとなることを示唆し、期待させるような言い回しを続けたりしてきたのです。そんなことを言いながら、結局、具体的な話は何も出てこなかったわけですから、韓国側に「約束が違言うじゃないか!」とつけ入るすきを与えてしまったのです。



国際社会においては日本的な曖昧発言は通用しません。民間経験だけでなく、国際経験が無い人間が総理、外務、防衛大臣など、国の根幹を担ってきた歪みがいま多くの問題を噴出させ始めているのです。



まともな外交関係を築くためには、日韓とも新しい政権に交代するしかないところまで来てしまっています。韓国の大統領選の日程は決まっています。野田さんにも民主党政権がもたらしてしまった日本弱体化を真摯に受け止め、一日でも早く解散を決断してもらいたいと思います。