昨年4月の渋谷区議選で当選したはずの、みんなの党・小柳政也さん。1票差で落選した松岡さんが、「『こやなぎしずお』と書かれた票は無効だ」と申し立て、最終的に最高裁の判断で小柳さんと松岡さんが同数得票となってしまいました。そして一昨日、両者の間でくじ引きが行われ、残念なことに小柳さんがハズレを引いて、失職してしまいました。



候補者の中に林志寿雄(はやししずお)さんという方がいたものの、名字がしっかり書いてあるのですから、投票された方は小柳さんのことを書いたのではないか・・・など色々考えてしまいますが、結果は結果です。しかし、ご本人もさぞや悔しいことと思います。



2007年4月の統一地方選挙では、北海道伊達市、長野県松本市、群馬県富岡市、福岡県古賀市の市議選と、他に4つの町議選でも同数得票になったため、くじ引きで議員を決めたことが話題になりました。2000年のアメリカ大統領選挙では、一般投票で過半数を獲得できなかったブッシュ氏が、最後まで大接戦だったフロリダ州を制して271人の大統領選挙人を獲得し、266人の選挙人を確保したゴア氏を僅差で破ったこともあります。フロリダでのブッシュ氏の勝利は、わずか537票差。これだけ少数の投票が、世界に大きな影響を及ぼす超大国アメリカのリーダーを変えてしまったのです。



それほど「一票」は大事なのです。有権者の中には「自分が選挙に行っても変わらないから」という方が多いようですが、そんなことはないことが上記の事例からも分かるのではないでしょうか。たった一票で政治が変わり、世の中が変わることもあり得るのです。



前述した渋谷区の小柳さんの投票は、投票された方の単純ミスだったのではないかと推測できます。名前を書き間違えてしまい、大切な一票が無効になったのは、ご本人も残念でしょう。今後、このような事を防ぐ為にも、私は「インターネット選挙」を導入したいと強く思っています。



しかし、選挙期間中のネット利用でさえ禁止されている日本ですから、インターネットでの投票を実現するには少し時間がかかるでしょう。皆さんにはそれまでの間、投票所での書き間違いが無いように注意して頂ければと思います。



皆さんの一票は、とても重いのです。