5月5日の深夜、国内の商業用原発50基の内、唯一稼働していた北海道電力泊原発3号機が定期検査に入り、日本の全原発が停止しました。稼働中の原発がゼロになったのは1970年以来、42年ぶりです。


政府は子供だましのような策を練っては原発を再稼働させようとして来ましたが、みんなの党は断固として反対を続けてきました。


例えば、民間企業が工場火災で大変な損害を引き起こしてしまった場合。
スプリンクラーの数が足りなかったことが、損害を大きくしてしまった一つの要因だと分かったら、工場を再稼働する場合はスプリンクラーの数を必要なだけ増やします。


しかし、今の野田チームは「スプリンクラーの設置の計画を進めてくれれば、今すぐ工場は再稼働しても良いですよ。スプリンクラー設置完了は3年後で。」というような事を言っています。


また、政府の安全対策の大部分が「対津波」ですが、その津波の想定自体が小学生でもやらないような稚拙な方法で計算されています。(詳しくは→2012-04-22 大飯原発の想定津波について



このように、事故の検証も、科学的根拠も、説得力もない、「こじつけ」を聞いて、国民が納得できるわけがありません。


そして、原発が全て止まってしまう可能性を十二分に認識しておきながら、何ら対策を練ってこなかった事にも憤りを覚えます。
「計画停電が必要」「燃料費が上がる」「電気代が上がる」などと政府が言う度に、脅迫をされているのかと感じる事さえあります。


民主党には頑なに「護憲」を唱える議員が多いですが、放射能汚染で国民の健康と生活を脅かしながら、反対多数の中で原発を再稼働させること自体が、現在の憲法25条に反するのではないかと思ってしまいます。


原発が稼働していない状態を経験している日本。
今が知見を結集し、原発に頼らないエネルギー政策を真剣に練りだす最高のチャンスかもしれません。